2018年02月01日

トクサツガガガ 12巻

「トクサツガガガ」12巻を購読しました。



前巻から引き続き、仲村さん宅にて鍋パーティが行われています。
駄作上映会写真撮影会のときもそうでしたが、
特撮オタクの仲村さんと吉田さんだけでなく、
アイドルオタクの北代さんとミヤビさんが加わり、
4人で活動している時の彼女たちは、本当に楽しそうです。

ジャンルは違えど、一緒になって何かを楽しむ彼女たちは、
さながら疑似四姉妹といった風でありますが、
その中で「姉ポジション」にいる吉田さんと北代さんの二人は、
今巻ではそれぞれのキャラの違いが際だっていました。

吉田さんは、一見して優しいお姉さんといった感じで、
実際優しいのですが、ソフトなのは入り口だけで、
一旦中に入ると結構厳し目なところがあります。

それに対し北代さんは、一見キツめなお姉さんなのですが、
そこを乗り越えて懐に入れば親身になってくれる姐さんキャラ。

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特撮は全く門外漢であるものの、人生経験が豊かであり、
生活全般に関してスキルが高いのが特徴で、
やや社会性に欠けるところのある仲村を、
要所要所で助けてくれます。

一方の吉田さんはといえば、実家暮らしが長いせいか、
日常生活においてややポンコツなところがあり、
あまり社会スキルが高いとは言えません。
その代わり、専門分野である特撮とカメラに関する能力は高く、
オタクな分野では、常に的確なアドバイスを仲村に与えています。

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今巻では、何が「好き」なのか、
そもそも「好き」とは何なのか、
そんな根元的なところで混乱に陥った仲村に対し、
面倒でもしんどくても好きなことを続けることの魅力を、
わざわざコスプレをしてまで教えてくれました。

吉田さんと北代さん。
それぞれが得意分野を活かし、仲村を支えてくれています。
ミヤビさんも年下ながら、突飛なアイデアを出してくれます。
他にも任侠さんやダミアン少年、モデラーの 氏など、
多くの人が、オタク趣味が縁で仲村と繋がっています。

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連載開始当初は、特オタであることを隠すのに必死だった仲村さんも、
気付けばジャンルも年齢も性別も様々な人たちと知り合い、
充実したオタクライフを送るようになってきました。

しかしここにきて、隠れ特オタとなった原因である、
母親との対峙が避けられないものとなってきました。
今巻の表紙絵が、事態の切迫度を如実に示しています。

作品内作品である「ジュウショウワン」も放送終了間近。
ひょっとして「トクサツガガガ」の終わりも近いのでは?
と思わせるほど大詰め感があった、今巻のラスト。
次巻が楽しみなような怖いような、そんな読後感です・・・
posted by 山田工作 at 20:25| Comment(0) | コミックス2018

2018年01月29日

アフリカのサラリーマン 3巻 + マキとマミ

「アフリカのサラリーマン」3巻を購読しました。



アフリカの動物たちが社畜となって働く漫画も3巻目。
今巻を読んで知ったのですが、アニメ化されていたようです。
この辺の事情も含めてピクシブコミックで読むことができるので、
未見の方はまずそちらをどうぞ。

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野生動物をサラリーマン化させることで、
社畜を揶揄しているギャグ漫画なのですが、
人間でなく動物だから描ける辛辣な場面が多く、
面白くも、ちょっと切ない気持ちにもなる作品です。

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「合コンをセッティングしてもらったら、来た女子がゴリラだった」
というエピソードにおいては、
本物のゴリラを登場させることでギャグ度がアップするだけでなく、
さらにフェミ界隈からの批判を回避するという高等テクニックが。
現実の人間が登場しないことにより可能となるネタがここにはある。

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それとは逆に、動物がサラリーマンであることにより、
自由を奪われることの切なさがより強調される場面も。
動物らしいフリーダムさで不条理を鋭く突くかと思えば、
社畜らしく粛々と会社のために長時間労働に勤しんでみたりと、
なかなか思うに任せられない不自由さもありありと描かれている。

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辛辣な社会批判を動物ギャグというオブラートに包み、
面白く読みやすく仕上げた良作となっています。

さて、漫画自体が面白かったのはもちろんなのですが、
今巻で重要だったのが、巻末の広告ページ。
普段は広告のページなどは邪魔なだけなのですが、
今回に限ってはある作品に目が釘付け。



「マキとマミ〜上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話〜」

以前、ツイッターで見たことはあったのですが、
何回か読んだ後、追うのをやめていました。
それがpixivコミックで連載していたことも、
去年の12月にコミックスが出ていたことも露知らず。
広告を見て初めて知って、すぐさまネットで注文しました。

ツイッターでちゃんと追っていればなあと思うと同時に、
ツイッターで個人的に描かれていた漫画であっても、
こうしてコミックスになる今の状況の素晴らしさも感じています。

さて、この作品には「衰退ジャンル」という聞き慣れない言葉が。

「かつてはそれなりに人気のある作品だったものの、
 現在は公式からの情報供給が絶たれて久しく、
 それ故新規ファンの掘り起こしは困難であり、
 いつ終わるとも知れぬ緩慢な後退戦を残存兵が行っている」
そんなジャンルのファン同士である上司と部下の、
滋味溢れるファン活動の様子を描いた作品となっています。

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自分自身がマイナー志向であることと、
周囲にはオタク趣味を明らかにしていないこと、
また、終わった作品の続きを夢想する性癖があるせいか、
やたらとシンパシーを感じる漫画でした。

コミックスにはナンバリングされていませんが、
ウェブでの作品発表は続いているので、
これは「ド嬢」などのように続巻が期待できそうな感じです。
また一つ、続きが楽しみな作品に出会えることができました。

自分の情報収集の甘さは反省するばかりですが、
普段はあまり意識していなかった広告の重要さを、
改めて認識するよい機会にもなりました。

広告、超大事。
posted by 山田工作 at 22:54| Comment(0) | コミックス2018

2018年01月27日

オハヨー! 半世紀高校 1巻

新年明けましておめでとうございます。(遅いって)

ほぼ一ヶ月ぶりの更新となってしまいました。
本年もユルユルとやっていこうと思っていますので、
どうかよろしくお願いいたします。

2018年の一冊目に紹介するコミックスはこちら。

「オハヨー! 半世紀高校」1巻



「ねこたん。」以来の、久々の大橋ツヨシ作品です。
現在「モーニングtwo」で連載中で、こちらで試し読みもできます。

今回、カバーを外したコミックス本体の裏表紙に、
大橋先生からの今作品についてのコメントがありました。
(「ねこたん。」でも同じ手法で書かれていました。)

「今回は可愛らしいとか分かりやすくとか」はナシで、
いつもの大橋4コマ作品になったとのこと。

しかし、一読してみた感想としては、
エレキング」と比べればずっと分かりやすい、
シュールさやナンセンスさがかなり薄くなった、
ネタもオチも分かりやすい作品となっていました。
(今のところは)

前作「ねこたん。」は掲載誌が少年向けということから、
意図的に分かりやすい作品にしていたということでしたが、
それが今の作品にも影響しているのかもしれません。

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また、今作品は構成上、最初の柱に必ず猫が描かれていたり、
登場する女性キャラの可愛らしさに磨きがかかっていたりと、
前作品の影響を受けていると思われる要素がいくつかあります。

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どのような作品を描くのか、決めるのは作者ですが、
過去に自分が描いた作品に、作者が影響を受けることもある。
そんなことを今作品を読んでいて思いました。

さて、この「半世紀高校」。
普通、学校が舞台という設定は、
ネタの幅の制限につながるものですが、
「50年生まである高校」という奇抜な設定により、
制限されるどころか、新たなネタの源泉となっています。

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若者と年輩の人が同じ学校に通っていることから、
年の差を利用したネタが作りやすいだけでなく、
「大人で高校生」という存在自体をギャグとしており、
働いている学生も多いためネタの振り幅も広いときていて、
シュールネタを入れる隙間が無い程にギャグが溢れています。

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とはいえ、そこはやはり大橋ツヨシ作品。
唐突に他作品のネタがぶっこまれていたりします。
現代の時事ネタを扱ってるかと思えば、
かなり古いオタクネタを入れてきたりするあたり、
細かいところでニヤリとさせるネタがたくさんあります。

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50学年もあるマンモス高校ということで、
登場人物の多さも相当のものなのですが、
巻末に登場人物紹介があるのでキャラを把握しやすい。
これは「エレキング」と同じで良い構成です。

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唐突に遠州弁が使われるのもエレキングと一緒ですが、
今回は遠州弁講座もあるので他県の人でも安心です。
ところで遠州ってどこでしょうか。

「分かりやすさ」を意識していないとしても、
かなり「伝わりやすい」ギャグ漫画となっていた本作品。
ストレートに面白さが伝わる良作です。
posted by 山田工作 at 22:16| Comment(0) | コミックス2018

2017年12月29日

じけんじゃけん! 3巻 + マジンガーZ アルターイグニッション

「じけんじゃけん!」3巻を購読しました。



じけん=事件→ミステリ、
じゃけん=広島弁、ということで、
広島にある高校のミステリ研究会の様子を描いたこの作品。

とは言え、ミステリ要素はそれほど強くないというか、
むしろ巻を重ねる毎にだんだん薄まっている感があり、
それと反比例するかのように、
ミス研メンバーの魅力はどんどん増しております。

部長の白銀百合子は美人でグラマーで成績優秀ですが、
今巻ではそれ以外の、ポンコツな可愛さを全開。

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全身タイツに身を包みながら、
誰にも見つからぬよう校舎を忍び回る姿は、
どうしてこうなったを地で行くドジっぷり。

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日常のささいな出来事をミステリに結びつけ、
起こりもしない事件に備えてあらゆる事を記憶し、
最終的にはパンクしてしまう様子は、今までに無い可愛さ。

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ひまわりとのクイズで一喜一憂する様もとても可愛く、
普段の気高さとは全く違う魅力にあふれています。

四ツ名ひまわりちゃんにも新展開が。
巻末に「広島女子ひまわりちゃん」という、
安田剛助先生がツイッターで時々発表していた、
広島に因んだ小ネタ漫画がまとめて収録。

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コミックスのカバーを外せば、
描き下ろしでひまわりが7歳の時の漫画が。

本編でも、戸入とのデートのために、
目一杯おしゃれをしたひまわりの姿が。

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あとがきでもひまわりの日焼けについての言及があったり、
ちょっとした「ひまわり祭り」の様相です。
ひまわり好きなので、これはとても嬉しい。

ただ気になるのが、戸入のクラスメートで、
戸入やひまわりと幼馴染みの男子が登場したこと。

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「稲田康夫」というフルネームまで設定され、
戸入とひまわりの関係について冷静に分析してみせたり、
もう一人の男子クラスメートの「真麻わたすげ」が、
ひまわりについて不埒な想像をした際、厳しめの突っ込みを入れたり、
カバー内の幼少期漫画でも、ひまわりを守る立ち回りをしていたりと、
どうにもフラグが立ちそうな予感のするキャラです。
戸入とは違い小中高とずっと一緒なのもポイント高し。

ひまわり自身は戸入への好意を隠していませんが、
戸入は百合子しか眼中に無く、ややストーカー気味。
しかし、ひまわりの可愛さはきちんと認識していて、
一緒にお出かけするのはやぶさかでない様子。
このモヤモヤした関係に稲田くんが絡んでくるのか。

更に今巻では、百合子の従姉妹のアイリスのクラスメートに、
戸入に対して好感を抱いているように見えるキャラも登場。

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十角茉莉花ちゃん。
ちょっとつんけんした感じのある、デキる系女子。
暗号解読ができるあたり、ミステリとも好相性。
彼女も戸入を巡る恋愛模様に混じってくるのか。
ラブコメ好きとしてはそう願わずにはおられないのですが。

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アイリスのクラスメートとしてはもう一人、
2巻でひまわりの後輩として登場していた、阿笠皐月ちゃん。
優しく、人の良さそうな感じがする一方、
巧みに十角ちゃんを操る腹黒な部分も。
彼女もとても魅力的。

美麗な絵で描かれる魅力的なキャラたちと、
ミステリをネタにした日常系ギャグ、
そしてラブコメ要素と、個人的なツボがてんこ盛り。
今後も注目していきたい作品です。


「マジンガーZ アルターイグニッション」も購読しました。



いきなり、じいさん二人のアップから始まるこの作品。

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兜十蔵博士とドクター・ヘルを中心に、
いかにしてマジンガーZが作られたのかが描かれています。

兜博士とドクター・ヘルの出会いから、
マジンガーZが作られ、兜甲児が搭乗することになった経緯、
そして初戦闘までを一巻に納めているため、
展開はやや駆け足に感じられますが、
本編の前日憚としては良くまとまっていると思います。

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正直、衣谷遊先生が描いているというだけで購入したのですが、
衣谷先生の描くキャラクターたちの存在感は抜群です。

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ロケットパンチを放つじいさんが登場し、
しかもそれが、とても格好良く描かれている。
こんな作品はそうそう無いでしょう。

一つ残念なのが、ウェブで公開されていたカラーイラストが、
コミックスには収録されていなかったこと。

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コミックスのカバーは、表が甲児で裏が弓さやかと、
これはこれで良いものなのですが、
このイラストも、例えば中表紙をつけるなどして、
何とかコミックスに収録できなかったのかと残念に思います。

こうなってくると、こうした未収録のイラストなどを収録した、
新たなイラスト集が出版されることを願わずにはおられません。
Y’s art works 衣谷遊画集」が発売されたのが2006年。
これ以降に発表されたイラストは相当な数でしょうし、
今では容易には見られない作品も多いと思われます。

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衣谷先生のイラストは独自の雰囲気があり、
とても魅力的で見応えがあります。
最近はデジタル作画が多いですが、
以前の作品との変化を見比べてみたい思いもあります。
いっそ、デジタル作品だけを集めた電子書籍というのもアリかと。

新たな作品集が出ることを熱望して止みません。
posted by 山田工作 at 22:43| Comment(0) | コミックス2017

2017年12月27日

ぶんぶくたぬきのティーパーティ 4巻 + 図解 なんかへんな生きもの

「ぶんぶくたぬきのティーパーティ」 4巻を購読しました。



主人公である化け狸の兄妹たちを中心に、
人間に化けた様々な動物たちが登場する、
可愛い絵柄とシュールなネタが特徴のこの作品。

コミックラザで読むことが出来るので、
詳しく知りたい方はまずそちらを見て下さい。

また作者の森長あやみ先生のツイッターでも、
随時作品がアップされているので、
こちらをフォローしておくと更新が把握しやすいです。

さて、4巻が発売されたことで、
各巻の表紙で、女子中学生4人組が出そろいました。
並べて見るととてもカラフルで壮観です。

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電子書籍でもリリースされていますが、
紙質や装丁がとても良いこの作品は、
紙のコミックスの所有満足度がとても高いので、
どうしても実本を購入したくなります。

また、まんだらけのウェブ通販を利用すれば、
送料無料で特典のブックレットもついてきます。
よくある書店購入の特典ペーパーとは違い、
必ず付いてくるというのがポイント。

特定の書店で買えばペーパーがもらえるというオマケは、
その書店が無い地域に住んでいる読者にはどうしようもなく、
通販でも付くと言われても、送料がバカになりません。
それに比べて、通販でオマケが付いて送料無料というのは、
本当にありがたいサービスです。

新刊の4巻だけでなく、3巻が今でも特典付きで買えるのも、
遅れてファンになった人に優しくてナイスです。
見応え読みごたえにあふれた小冊子ですので、
是非多くの人に手にしてもらえればと思います。

もう一冊、漫画ではないのですが、動物つながりでご紹介。

図解 なんかへんな生きもの



もとはイラストレーターのぬまがさワタリさんが、
ネットで発表していた「生きもの図解」。

一般的な動物の図解とは違って、
その動物の特徴を面白おかしく描かれており、
ツイッターで見かけて、いつも楽しみにしていました。

それをまとめたものが本書なのですが、
ネットで少しずつ読むのとは違い、
こうして一冊になってみると、
とても読み応えがあります。

生き物に関する豆知識がふんだんに載っているだけでなく、
わりとどうでも良いようなムダ知識も満載。

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映画や漫画、アニメやゲームに絡めたギャグも多く、
読んでいて色んなところに隠れたネタを見つけるのも楽しい。

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中田兼介教授が監修されており、生物知識の裏付けもバッチリ。
生き物に興味がある人はより多くの知識が得られますし、
それほど興味がない人でも読んでい面白い。
フルカラーで、見ているだけでも楽しい、
優れた一冊となっています。
posted by 山田工作 at 20:17| Comment(0) | コミックス2017
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