2017年11月11日

身長差

さよなら私のクラマー3巻にて、
中学時代の曽志崎緑と桐島千花の二人は、
どんぐりコンビ」と呼ばれていました。

この「どんぐり」は、小さいという意味なのでしょう。
実際、第一話でのチカは背の低さを気にしていました。

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一方、これまで作品を読んできて、
曽志崎の背が低いとは特に感じていませんでした。
ですが恩田、周防らと一緒に挑んだフットサルで、
みんなが並んだシーンを見れば一目瞭然。

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久之木の井藤と佃も入っていますが、パッと見ただけで、
周防>恩田>曽志崎、という背の高さの違いが分かります。

「身長差のある女子高生3人組」

これで思い出したのが、川原泉先生の代表作である、
笑う大天使(ミカエル)」という少女漫画。



お金持ちの子女が集まる女子高校「聖ミカエル学園」の、
お嬢様と呼ぶにはやや風変わりな3人の女子高生が主人公。
いわゆる少女漫画というよりは社会派コメディといった感じで、
女性だけでなく男性にもおすすめできる作品です。

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主人公の3人は、見事に背の高さが階段状です。

背の高い斎木和音は運動神経が抜群。
背の低い更科柚子は上級生のマスコット的存在。
真ん中の司城史緒は運動も勉強もできる万能型。

細かい設定や違いはさておいて、
概ねこんな感じのキャラクターとなっていました。

また、「主人公」ではないのですが、
身長差のある女子高生3人組としては、
とめはねっ!」も思い出します。

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主人公が入部した書道部の先輩であるこの3人組も、
見事に見た目や性格がバラバラでした。

背の低い日野ひろみは恋愛話し好きの真面目な部長。
背の高い加茂杏子は姐御肌で気の強い武闘派。
真ん中の三輪詩織は現実的で策士な頭脳派。

「笑う大天使」と「とめはねっ!」のどちらも、
背の高さとキャラクターが上手く合っていましたし、
「見た目」が何よりインパクトを持つ「漫画」では、
外見とキャラの性格が関連付けられるのはよくあることです。

ですが「さよなら私のクラマー」の3人は、
目立って背の高さが違うわけでもないですし、
身長の高さと性格が関連しているようにも見えません。
また、3人のチームメイトにも、
目立って身長差のある選手はいません。
大体みんな同じくらいの身長のように見えます。

一方で、主人公たちの対戦相手を見ると、
身長で特徴を出した選手が何人かいます。

例えば、4巻で対戦している浦和邦成。
背は低いものの豊富な運動量を誇る桐島千花。
見た目は小さくて可愛らしい少女なのに毒舌キャラの天馬夕。
背が高いだけでなく濃い目のアニオタという安達太良アリス。

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浦和邦成は、見た目にインパクトのある選手が揃っています。

他に、背が高いキャラとしては、
3巻のフットサルに登場した九谷怜。
荒っぽく、フィジカルの強い選手として描かれていました。

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また、1巻と2巻での練習試合で対戦した、
久乃木学園の2年生、梶みずき。

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一見して背が高く、ヘディングシュートも決めていました。
彼女は、U-15の日本代表でキャプテンだったり、
久乃木の1、2年生の中でもリーダー的存在であったりと、
その長身は強いキャプテンシーを体現しているように見えます。

主人公たちのいるチームはどんぐりの背比べで、
対戦相手には、身長で目立つ選手がいる。

これは、主人公たちには極端な身長差を付けないことで、
多くの読者から親近感を持ってもらい、
一方で対戦相手には外見に特徴を持たせ、
読者に強いインパクトを与える。
そういう狙いがあるように思います。

また、身長に関してもう一つ気になったのが、
キャプテンの田勢がコーチの能見について述べた言葉。

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蕨青南女子サッカー部のコーチに就任した能見奈緒子は、
かつては日本を代表する世界的な名選手でしたが、
そんな彼女を評して2年生たちは、
「身長お母さんと同じくらいだった」などと言って、
普通の人として親しみを感じています。

どんなにすごいスポーツ選手であっても、
自分たちとそんなに変わらない人間であり、
自分だって努力すれば、そういう選手になれるかもしれない。

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実際に能見と接し、田勢はそう感じていました。
田勢に限らず、蕨青南の選手たちが同じような身長なのは、
このメッセージをより強く伝えたいがためなのかもしれません。

さて、ここでは「母親と同じくらいの身長」が、
親しみを感じる要素として使われました。

実際、娘の方が高校生くらいの年頃であれば、
母娘の身長はそう変わらないことが多いので、
これは妥当な表現であるといえます。

一方で、母親がかなり大きく描かれる作品もあります。

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夢幻紳士」に登場する、福音温子と主人公の母、夢幻雪絵。
二人の体格は、作品内では相当違います。
ヒロインの温子はかなり子供っぽく描かれていますが、
浅草のストリップで踊り子をしていたくらいですので、
それなりの年齢ではあります。
対して雪江夫人は、実は結構若いのですが、
経産婦ということもあってか、かなり豊満に描かれています。

また、アニメ作品になるのですが、
スタジオジブリの宮崎駿監督の作品では、
ラピュタ」のパズーの親方の奥さんやドーラ、
魔女の宅急便」のパン屋のおソノさんなど、
ヒロインよりずっと大きい「母親キャラ」が登場します。

他にも、あだち充先生の作品に登場する母親キャラは、
ヒロインと比べて身長ないし体重がグッと大きいことが多く、
こういった体格差は、少年漫画やギャグ漫画などでよく見られます。

「少女」と比べて、かなり大きく描かれる「母親」。
これは、子供の側から見た母親の大きさや強さを表したもので、
母親というものの逞しさや、母性についての表現でもあるのでしょう。

強く、大きく、逞しい母親キャラ。
と来れば、真っ先に思い当たるのがマリー・イボンスカヤ

マリー・イボンスカヤ

漫画に限らず、アニメでもゲームでも、
いつの世でも、大きくて頼りがいのあるオカンは普遍。

そして、隙あらばいつでもマリーを登場させる、
このブログの方針もまた不変なのであります。
posted by 山田工作 at 11:53| Comment(0) | 漫画

2017年11月01日

のぼさん知恩さんモノローグ

今回は3冊ご紹介。



「ふたりモノローグ」2巻

女子高生二人の微妙な関係性を、
モノローグ=独白を中心に描いたこの作品。

人と人とのやりとりは、直接交わす会話だけでなく、
表に出ない思考も重要で面白いということを、
漫画という表現を上手く使って描いています。
こちらで読めるので、未読の方はまず一読を。

大人しく引っ込み思案な麻績村ひなたと、
かなり無理してクールなギャルを装う御廚みかげ。
この二人の思考の対比がひとつの見所で、
引っ込み思案のひなたがどちらかといえばプラス思考で、
見た目は派手なみかげの方が激しくマイナス思考なのが面白いところ。

1巻では、みかげと仲良くなろうと自分を奮い立たせていたひなたと、
ひなたが好き過ぎてどうして良いか分からなくなっていたみかげの、
すれ違いや勘違いがネタの中心でした。
それは2巻でも同じなのですが、二人が少し仲良くなったことで、
新たな面白さが現れています。

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今巻で一番良かったのが、二人で喫茶店に行くエピソード。
ひなたを食事に誘ったものの、
初めて入った喫茶店の雰囲気に飲まれ、
意気消沈し諦めモードになってしまったみかげ。
それに比べ、同じく飲まれてはいたものの、
「命まで取られることはない」という、
最悪ラインスタートの思考で平静を維持したひなた。

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ひなたは、初めての店でも平気で入ったみかげに感心しており、
みかげは、ひなたの店での振る舞いに心酔しきっている。
この、どちらもお互いに対しては勘違いした結果、
両者がWINWINとなる関係、素晴らしいですね。

思考の可視化というのは漫画には昔からある手法ですが、
二人の人間関係に限定し、それを深め、絡めて描くことで、
より面白く、楽しめるものにしています。

一方で脇役では、思考が口からダダ漏れの、
ストレートな物言いのキャラがちらほら。

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みかげのおっぱいが好きだと言って憚らなかった男子生徒。
ポッと出の一発屋的な馬鹿野郎ですが、
コミックスではこんなキャラへのフォローもあるのが素晴らしい。

誰だって考え無しに生きているワケではないということを、
脇役一人一人についても丁寧に扱い、きちんと描いています。
この辺は前作の「つまさきおとしと私」から一貫していますね。

巻末を含め描き下しが多数収録してあり、
充実の一冊となっていました。



「猫のお寺の知恩さん」5巻

「ふたりモノローグ」が思考の可視化で楽しませる作品なら、
こちらは少ない台詞と、キャラクターの表情で語る作品。
これは、どちらが良いとか優れているとかではなく、
表現方法と作風の違いです。

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この作品では、モノローグどころか台詞も無いコマが多くあります。
登場人物の考えていることは、はっきりとは描かれないため、
読者は色々と想像するしかありません。

高校生の源は分かりやすいですが、
知恩さんの気持ちは分かりにくく、掴み辛い。
そこからくるもどかしさ、ハラハラ感が、
この作品のキモでしょう。

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絵の美しさも素晴らしい。
前巻では海。今巻ではプールと、
夏を満喫しております。

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猫もたくさん登場するのが嬉しい。

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何気に犬も活躍。
散歩に出かけて出会いがあったり、会話の糸口となったりと、
良い働きをしているお犬様であります。

そしてこちらも描き下し多数。
おまけの知恩さんに加え、猫ちゃんを探せクイズもあり。

また、カバー内本表紙にはハロウィンの企画で、
怪盗キッドのコスプレをする知恩さんのイラストが。
何故か知恩さんのカードは配布されないので、
これで我慢することにしましょう・・・。



「のぼさんとカノジョ?」8巻

今巻で最終回。
めでたくハッピーエンドとなりました。
やはり物語の基本はハッピーエンド。
期待どおりで何よりでした。

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カノジョの素顔は最後まで描かれずじまい。
少し残念ですが、これはこれで良かったのでしょう。

そういえば、最終巻でやっと気づきましたが、
カノジョさんの方が野保くんより年上。

知恩さんも源より年上。

果たして、年上女性キャラが流行っているのか。
はたまた自分がそういう設定が好きなだけなのか。

・・・多分後者。
posted by 山田工作 at 19:28| Comment(0) | コミックス2017

2017年10月25日

さよなら私のクラマー 4巻 その3

「さよなら私のクラマー」4巻感想をもう少し。

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アリスに厳しい声掛けをするチカを見て、
曽志崎は「変わらないな」と思っていました。
つまり曽志崎にとって「先輩」のチカは、
周囲に激しい声掛けをする選手だったわけです。

一方、浦和邦成の監督やチームメイトたちは、
1年生選手として久乃木学園戦に出場し、
負けたのは自分のせいだと先輩たちに謝りながら、
人目もはばからず大泣きしたチカの姿を見ています。

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中学で上級生だったチカしか知らない曽志崎と、
高校に入ってからのチカを見てきたチームメイトでは、
チカに対するイメージが違うのは当然のことです。

チカは、自分が泣き顔を見せた仲間たちと共に、
後藤田監督の指導のもと練習を重ね、
久乃木学園を倒すことを目標としています。
そして、その目標を達成するためにも、
後輩であり、優れた選手でもある曽志崎が、
一緒のチームで戦ってくれることを望んでいました。

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チカは「強さ」を、強い仲間を求めていたわけですが、
曽志崎が高校サッカーで求めたものは違っていました。

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2巻で曽志崎は、久乃木の梶から「思い切った選択をしたね」と言われ、
「思ったより何倍も 面白いチームになりそう」と言っていました。

中学で全国3位になり、日本代表にも選ばれた彼女は、
普通の選手では味わえないような経験をたくさんして、
その過程で様々な選手やチームを見てきたはずです。

そして、強豪校である浦和邦成から誘われながらも、
周防と一緒に蕨青南に行くことを選びました。
それは、その方が「面白そう」だと思ったからでしょう。

「強さ」よりも「面白さ」を選んだわけですが、
なぜ彼女はこういう考えに至ったのでしょうか。
その辺の心情などについては、今後描かれるかもしれません。

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何であれ、今の曽志崎はとても楽しそうです。
周防と共に高校サッカーを歩むことを決め、
その周防も、曽志崎のことを良く理解しているようで何より。
オフサイド」の薬丸とシンゴのような、
高校サッカーを代表する名コンビになるかもしれません。
いや、ポジション的には島本と阿部のコンビか。

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どうしてもサッカーでは「オフサイド」ネタを入れたくなる、
古いサッカー漫画好きなのです。
posted by 山田工作 at 19:50| Comment(0) | コミックス2017

2017年10月22日

さよなら私のクラマー 4巻 その2

前回は浦和邦成を中心に語りましたので、
今回は蕨青南、通称ワラビーズについて。

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サッカーという球技は1チームの選手数が多く、
試合形式だと、両チーム合わせて22人います。
それだけの人数で、一人一人に個性を持たせ、
ちゃんと描き分けるのは大変なことですし、
読者も各キャラを把握するのは結構大変。

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その点、ワラビーズのレギュラー陣は、
1〜11までの番号で通してあるので、
多少サッカーについての知識があれば、
ポジションの把握は比較的楽です。
これは読者の読みやすさを考慮してのことでしょう。
以下に、背番号順で選手紹介をしてみたいと思います。

1番 ゴールキーパー (多分2年生)

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いきなり名前の無いキャラから入ってしまいました。
とはいえGKという超重要ポジションなため、
第1話から登場し、台詞もちゃんとありました。

GKは相手から攻められる場面での登場が多く、
彼女が出てくる時はピンチのことが多いという、
なかなか難儀なポジションであります。

GKは結構好きなポジションなので、
早く名前が確定することと、
何か特別なエピソードが描かれることを期待しています。

2番 宮坂真琴(2年)ディフェンダー

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普段はメガネを掛けていて、
サッカーをする時はメガネを掛けていないという、
チカ先輩とは逆パターン。
運動時はコンタクトを使用でしょうか。

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浦和邦成戦ではアリスとのマッチアップ。
背が高いアリス相手でも負けていません。
他にも守備の要として頻繁に登場。
キャプテンがオフェンスの選手なので、
守備では彼女がリーダーシップを発揮しています。

何となく、チームにとってキャプテンがお父さんで、
彼女がお母さんのような感じがしています。

3番 菊池類(2年)右サイドバック

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今のところ試合で目立つ場面はなく、
普段キャプテンとつるんでいる面子でもないため、
試合以外での登場シーンも少なめ。
それでもちゃんと名前がついていて、
デザイナーとしての役割もあったのだから、
結構おいしいポジションのキャラだと言えます。
今後も、試合以外での活躍が期待できそうです。

4番 曽志崎緑(1年)ボランチ

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中学で全国3位の立役者だけに、
浦和邦成の選手たちからも注目の的。
実際、攻撃に守備にと大車輪の活躍で、
同じボランチとして、チカ先輩に劣らぬ存在感です。

曽志崎と恩田、周防については長くなるので、
改めて別の機会に述べたいと思います。

5番 岸歩(2年)ディフェンダー

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ワラビーズでは一番のショートヘアー。
ややボーイッシュ、という外見特徴はあるものの、
試合では同ポジの宮坂の方が活躍場面が多く、
あまり目立ってはいません。

4巻最後でのアリスへのブロックも失敗。
ただこのシーンでは、彼女と周防の動きの対比が秀逸で、
手の振り方がいかにも女子っぽい感じで描かれている。

また、まつ毛がしっかり描かれているのも特徴的で、
実は結構女の子らしいキャラなのかも、と思わせてくれる。
こういう芸細な、キャラに特徴を持たせる描写は、
読んでいて気付くと、とても嬉しいものです。

6番 左サイドバック(多分2年生)

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彼女もGKと同じく、未だ名前無し。
しかも1巻から3巻までで、
はっきり彼女だと判るコマは1、2コマだけ。

それが浦和邦成戦になってからは、
ポジション的に天馬とマッチアップしたため、
登場場面が増え、台詞も結構ありました。
この娘も早く名前が決まって欲しいものです。

7番 田勢恵梨子(2年)右ウイング。キャプテン。

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攻撃陣の一人として活躍。
ただこの試合では、恩田や曽志崎、周防といった、
自分たちで勝手に動き回る一年生たちに任せている節があり、
指示出しなどはあまりしていません。
浦和邦成には以前、練習試合でコテンパンにされており、
今回は新メンバーの活躍に期待してのことなのでしょう。

ところで、女子に限らずスポーツ選手といえば、
競技中のイメージと私服のギャップが付き物ですが、
これが中高生の場合、制服姿とのギャップも味わえます。

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そして田勢キャプテンの場合、
サッカー時に感じる地味さ加減と、
制服時の可愛さとのギャップが素晴らしいのです。
誰だ、さっき「お父さん」なんて言ったヤツは。
とても魅力的な、現役女子高生なのであります。

8番 恩田希(1年)ミッドフィルダー

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チカ先輩とのマッチアップの末、
持てる才能を一気に炸裂させていた彼女。
久乃木学園戦の時もそうでしたが、
どうもスロースターターな感じがします。
彼女についても、また後ほど。

9番 白鳥綾(1年)センターフォワード

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基本ごっつぁんゴーラーなため、
堅守を誇る対戦相手では出番は少なめ。
4巻ではシュート一本すら打てません。

ゴール前に詰めるだけで他の仕事はせず、
大言壮語な感のある彼女ですが、
予選リーグでチームの全12得点中5点を挙げていたり、
学校の体育の授業ではスポーツ万能ぶりを見せたりと、
決して能力が低いわけでは無い様子。
異様に立っているキャラと意外性で、
今後も活躍してくれることでしょう。

10番 周防すみれ(1年)左ウイング

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ワラビーズの得点源と認識され、
マークを固められなかなか活躍できていません。
それでも、サイドから中に切れ込んだり、
守備に回ったりと、色々と試行錯誤している様子。
ワンマンだった中学と比べ、仲間と環境に恵まれて、
高校に入って一番プレーが変化したのが彼女でしょう。

久乃木の佃と正面から張り合えたあたり、
実力には何の疑問も無い彼女ですから、
放っておいても自然と活躍することでしょう。
ただ、気の強さと無口な性格によって、
人間関係のトラブルを起こすかもしれません。
まあそれもチームプレイスポーツの醍醐味。
試合だけでなく、色々な場面で個性を発揮しそうです。

11番 御徒町紀子(2年)ミッドフィルダー。会計担当。

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攻撃陣の一角を担いながらも、
他の面子が恩田、周防、白鳥と超個性的なため、
転んだり吐いたりといった場面くらいしかなかった彼女。
チーム1の地味顔と、会計担当という裏方仕様で、
今後も地味にチームを支えてくれることでしょう。

レギュラーメンバーは以上ですが、
他に名前が判明している部員が二人。

13番 越前佐和(1年)

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恩田と一緒に入部した新入生。
Wikiによれば、中学ではサッカー部のマネージャーだったよう。
高校では今のところベンチから声援を送るだけですが、
今後は選手として活躍する方向に進むのでしょうか。
それとも、浦和邦成には花房圭という偵察隊がいましたが、
そういう戦術サポートメンバーとなっていくのでしょうか。

?番 平賀(多分2年生)

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3巻の予選リーグで、恩田の交代要員として呼ばれた選手。
4巻では越前と一緒にベンチから声援を送ったり、
ハーフタイムでは出場選手にドリンクを配ったりしています。

1巻の紅白戦で、部員数が17人で、
一年生8人、2年生9人ということが判明しています。
まだ何人か登場していないキャラがいるのですが、
実はこの記事冒頭のハーフタイムシーンにおいて、
恩田と越前を抜いた全員が描かれています。
きっと新川先生の中では部員全員の設定はされているのでしょう。

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サッカーという競技は、1チームあたりの選手の人数が多い上に、
リアルタイムで選手があちこち動き回るという、
漫画で描くにはとても面倒なスポーツです。

両チーム合わせて22人の選手たちが動き回り、
攻守は一瞬で入れ代わり、しかもそれが頻繁に起きる。
最近は現実でのサッカーの知名度も上がったため、
個人のテクニックだけでなく戦術などにも凝る必要があり、
試合展開に合わせて、パッと見て説得力のある、
しっかりした選手のポジショニングを描かなければならない。

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選手一人一人にちゃんとした設定が必要であり、
それぞれの選手が、それぞれの役割に合った動きをする。
それも、刻々と変化する試合状況の中で、
チームカラーや戦術に合わせて、
さらにそのキャラらしい特色を出しながら。

描く方は大変でしょうが、読む方としては、
こういったことがちゃんと描かれていることが、
登場人物に興味を持ち、試合展開に興奮し、
その作品を好きになるための重要な要素です。

そしてこの「さよなら私のクラマー」は、
サッカー描写もキャラクター描写もしっかり描かれ、
とても読み応えのある作品となっています。
今後も、期待を裏切らない面白さで楽しませてくれることでしょう。
posted by 山田工作 at 18:08| Comment(0) | コミックス2017

2017年10月18日

さよなら私のクラマー 4巻

「さよなら私のクラマー」4巻を購読しました。



蕨青南(ワラビーズ)と浦和邦成の戦いが続いていますが、
以前のコミックス紹介の最後で触れたとおり、
チカ先輩が主役の巻となっていました。

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桐島千花。
浦和邦成高校2年。
背番号26。ポジションはボランチ。

「チカ先輩」という呼称は、
同じ中学で後輩だった曽志崎しか使っていませんが、
何だか彼女にピタっとはまっている感じがします。

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普段から髪をアップにしておりおでこ全開。
サッカー時にはスポーツグラスを着用していますが、
普段はコンタクトレンズを使用しているのでしょうか。

体格的には小さいものの豊富な運動量を誇り、
ピッチ上を縦横無尽に駆け回り、相手の攻撃の目を潰す。
フィールドの中盤を支配する守備の要の選手です。

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試合中の気性は激しく、ハードワークを厭わない。
一方で、チームメイトだけでなく、
試合中に対戦相手を気遣う優しさも持つ。

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過去の試合で痛い目にあった際も、
自身を責め、先輩に詫び、悲しみを一身に背負うという、
優しさと、責任感の強さを見せていました。

敗戦に挫けず、高い目標を掲げ努力し、
強豪校としてのプライドも持つ。
強く、優しく、誇り高い、とても魅力的なキャラクターです。

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たまたま、初めてこの作品を読んだのが、
今巻に収録されている彼女が活躍する回で本当に良かった。
おかげで、この作品を読み続けることができた。
そう言えるくらい、自分にとってインパクトのあるキャラでした。

また、今回コミックスで読んでみて、
チカ以外の浦和邦成の選手で気になるキャラがちらほら。

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キャプテンで3年生の財前奈々美。
キャプテンのポジションがセンターバックなあたり、
鉄壁を誇るチームカラーらしさが伺えます。
積極的に指示出しをする姿が凛々しい。

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2年生の海老名あやめ。
キャプテンと共にデフェンダーとして守備を担います。
ドリブル突破を図る恩田に対し立ちふさがる際、
「燃える」ではなく「萌え」ていたのが特徴的。
3巻でも、かつてコンビを組んでいたチカと曽志崎の対戦に、
「萌え」を感じていた彼女。

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ちょっと独特な感性の持ち主のようです。
今巻の表紙を飾る浦和邦成トリオと同じ2年生なので、
今後も何かと登場機会があるかもしれません。期待です。

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その浦和邦成トリオの残り二人、天馬夕と安達太良アリス。
守備重視のチームにおいて、カウンター攻撃を担います。

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天馬夕。背番号は12番。
チカと同じく小柄で、見た目は可愛らしいのですが、
たいそう口の悪い彼女。
ちょっと気になったのが、3巻の九谷の回想シーンで、
「九谷はわたしのつぶれ役ね」と言っている女の子。

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これ、ひょっとすると天馬なのではないですかね。
ストレートな物言いが、何か彼女らしいというか。
だとすると、今後九谷が絡んでくる展開も?
九谷は高校が明らかではありませんが、
これが東京なのか埼玉なのかで事情が違ってきます。
はてさて、どうなるのか。

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安達太良アリス。背番号11のセンターフォワード。
小柄な選手が多い浦和邦成にあって長身が目立ちますが、
見た目でもうタダモノではない感じがしています。

天馬と二人で鮮やかなカウンター攻撃を仕掛けたり、
相手選手のディフェンスをものともしなかったりと、
素晴らしい身体能力を秘めていました。

チカ、ユウ、アリスの三人組を中心に、
実は結構個性的なチームだった浦和邦成。
そのチームを作り上げたのが、後藤田監督。

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あまり生徒たちから尊敬はされていない様子。
しかし、生徒たちが好き放題言いたいことを言っているあたり、
しっかりとした信頼関係はあるようです。
まあ、このチームにしてこの監督あり、と言った感じでしょうか。

今回は浦和邦成について述べるだけで終ってしまいました。
ワラビーズや、ちょこっと登場した佃や井藤、
作品全体への感想などは、今後できたら書こうと思います・・・
posted by 山田工作 at 22:38| Comment(0) | コミックス2017