2018年10月13日

秋の漫画祭り 2018

最近購読したコミックスをまとめてご紹介。

オハヨー! 半世紀高校 2巻



今巻で終了となってしまいましたが、
カバー内本表紙に書かれた大橋ツヨシ先生の「あとがき」が、
昨今のショートギャグ漫画の状況を冷静に分析されていて、
色々と考えさせられる内容でありました。

個人的にはこの作品の「50年生まである高校」という設定と、
そこから生まれるネタはまさに大橋先生ならではといった感じで、
ギャグ漫画としてとても面白く読んでいたのですが、
現状としては中々厳しかった様子。
2巻で終了となり、大変残念です。

ただ、もう次に向けて動き始めているということですので、
次の作品を読めることを楽しみに、しばし待ちたいと思います。


鬼灯の冷徹 27巻



「半世紀高校」がシンプルな絵柄の4コマ漫画なのに比べると、
絵柄も内容も対極にあるような作風の「鬼灯」なのですが、
両作品とも、架空の世界を舞台にしつつ、
現代社会の世相を反映したネタが多いという点で、
ギャグ漫画として結構似ていたりもします。

ただ「半世紀高校」がギャグ中心であるのに対し、
「鬼灯」はキャラ中心である点が大きな違い。

とにかく「鬼灯」はキャラが強い。
老若男女を問わず様々なキャラクターが登場し、
その中には人や鬼だけでなく、色んな動物や妖怪などがいます。

先ほどの大橋先生の「あとがき」では、
今の漫画はまず「キャラクター」ありきであり、
特にショート漫画では「女の子」と「動物」が重要、
という事が指摘されていました。
「鬼灯」は見事にコレに当てはまります。

ただ「鬼灯」の魅力はキャラ以前に独自の魅力的な絵柄にあり、
そこにしっかりと作り込まれた作品世界が加わり、
知的好奇心を刺激したり共感を呼びやすいお話があってのこと。

今巻でも、スマホや音楽フェスを扱ったネタがあるかと思えば、
若者と老人の対立という永遠のテーマを描いた話もあり、
決してキャラクターに頼りきった作品作りではないことが判ります。

キャラ良しネタ良し絵柄良しと、
何というか、全方位的にスゴい作品なのだなあと、
改めて実感した次第です。


幼女戦記 10巻



こちらはショート漫画ではなくストーリー漫画ですが、
女の子が主人公という点では人気漫画の条件がズバリ。

中身がオッサンとはいえ、外見は美少女。
元は小説という文字だけの媒体で人気を博した作品を、
東條チカ先生の美麗な絵で表現しているのだから、
人気が出ないワケがありません。

文字だけで表現されている小説を漫画にするのは、
キャラクターの心理描写や画面構成など様々な点で、
かなり難しい、大変な作業だと思われるのですが、
東條先生はこれを、とても美しい絵柄でもって、
読んで面白い作品に作り替えることに成功しています。
これは、そうそう出来ることではないでしょう。

また、コミックスの作りについても、
東條先生の漫画部分だけに留まらず、
様々な専門用語の解説が挿入されていたり、
雑誌での対談記事を収録するなどして、
読みやすく、読み応えのある構成にしてあります。

メディアミックスをするに当たって、
良い漫画家を起用するだけでなく、
コミックスの作りにも工夫を凝らし、
面白さを伝えるための努力をしっかりやる。
制作側の真摯な姿勢が伺える作品でもあります。


トクサツガガガ 14巻



先ほどの「あとがき」では、
経験を元にした共感を得ることも大事、とも書かれていました。

女性キャラがたくさん登場するわりには、
女性キャラの魅力あふれる作品とは言い難い「ガガガ」ですが、
この「共感を得る」ということに関していえば、
突出した魅力を持つ漫画であると言えるでしょう。

gagaga14_yuki.jpg

主人公の仲村叶さんによるオタクあるあるは言うに及ばず、
吉田さんや北代さんなどオタク要素の強い人たちだけでなく、
ちょこっと登場するだけの脇役キャラたちの言葉にも、
多くの共感する要素が詰まっていたりします。

gagaga14_taka.jpg

「散らかすならすでに散らかってる時」。
こういった、何気ない日常のズボラさ加減などが、
「あるある」と読者の共感を呼ぶのです。

基本的にはオタクあるあるがネタの中心ではあるのですが、
オタクに限らず、人や社会の中にある普遍的な部分にも、
鋭い眼差しを向けているのもこの作品の魅力の一つ。

gagaga14_nomura.jpg

「誰にでもできる」は「誰でもできる」というワケではない。

「自分にしかできない」とか、
「他人とは違う」とか、
そういうことに惑わされず、
自分のできること、やりたいことをやる。

それを続けていくうちに、やがて唯一無二の「自分」になる。

そういう、ちょっと良い感じの言葉を、
ギャグを交えながら語りかけてくれる。
そういった、とても温かみのある作品だと思います。

gagaga14_kitashirocat.jpg

また今巻では「猫北代」という、
「女の子(?)+動物」という全方位的なキャラが出現。
これが世の中的にどれだけの支持を集めるかは不明ですが、
少なくとも自分には超有効でした。
是非とも再登場を願いたいところです。


猫のお寺の知恩さん 8巻



コミックスのカバーイラストからも分かる通り、
女の子と動物を全力で前面に押し出してきていたこの作品。

絵がとても美しく、女の子や動物だけでなく、
田舎の生活や風景が魅力的に描かれていて、
とても独特な雰囲気を持つ漫画だったのですが、
今巻巻末に、次巻が最終巻となる予告が。

まあ今巻では知恩さんも源くんも、
自分の気持ちを素直に言うことができていたので、
そろそろ終わりというのは仕方がないことでしょうね。
終わりのない、ずっと続く作品など無いのですから。

chion08_zutto.jpg

どのような結末をもって終わるのか。
次巻を、少し寂しい気持ちもありながら、
楽しみに待ちたいと思います。

posted by 山田工作 at 21:54| Comment(0) | コミックス2018
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