2018年04月13日

いそあそび 1巻 + 山と食欲と私 7巻

「いそあそび」1巻を購読しました。



good!アフタヌーン誌で連載中の作品で、
作者の佐藤宏海先生はこれが連載デビューとのこと。

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舞台は瀬戸内の田舎町、星海町。
この港町で暮らす中学生の少年、浦島六郎と、
家庭の事情により星海町で一人暮らしをしている、
六郎と同い年でお嬢様な美少女、村上セトの二人が、
偶然出会ったことにより物語は始まります。

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セトの乏しい食料事情を知った六郎は、
自身の豊富な海の知識を活かして食材を確保します。
二人で海の幸を食らい尽くすのがテーマの作品で、
海の生き物の生態や、食材としての利用の仕方が描かれます。

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漫画サイト「モアイ」で読むことができるので、
まずはそちらをご覧頂くのが一番かと。

海の生物に関する豆知識が面白いだけでなく、
瀬戸内の港町の景色が美しく描かれていて、
丁寧で柔らかみのある絵柄がキャラや情景に良く合っていて、
とても読みやすく、楽しい作品となっています。

試し読みを読んだだけでもその魅力は伝わりますが、
是非コミックスを読んでもらいたい魅力がひとつ。
第1話でちょこっとだけ登場したキャラクターなのですが、
六郎の幼なじみの岬珠子ちゃんがとても印象的なのです。

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太眉、色黒、豊かな体型という外見的特徴と、
優しく、控えめだけど毅然とした物言いが魅力的。

能動的だけどどこか危なっかしい、お嬢様然としたセトに対し、
受動的ではあるものの言動に安定感があり、
地味な中にもキラリと光るモノがある珠子。
この対比が素晴らしいのです。

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まだ始まったばかりであり、海に関する知識も、
町での人間関係もこれからといったところ。
今後どんな風に展開していくのか、とても楽しみな作品です。


「山と食欲と私」7巻も購読しました。



山での食材採集ネタこそありませんが、
山での食事や山遊びの楽しさを教えてくれるこの作品。

今巻では、日常で沈んだ気持ちを抱えていた鮎美が、
登山と山食を通じて自分を取り戻したり、
普段の生活でスマホが手放せなくなっている青年が、
スマホ断ちのために訪れた先で登山に目覚めそうになったりと、
山の持つ効能のようなものが多く描かれていました。

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特に、最初登山を「苦しいだけ」と思っていたスマホ青年が、
その後「登山、いいかも」と思い始めているあたりに、
登山の持つ独特の魅力が表れていますね。

ただ山を登って下りる。
一見、全くの無駄に思える行動ですが、
自分一人の力だけで目標を達成することができ、
自然を感じ、自分を見つめる時間が持てる、
とても良いレジャーだと思います。

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「いそあそび」と「山と食欲と私」。
「海」と「山」という対照的な自然をテーマにした両作品ですが、
そこから感じられる自然観もかなり違っています。

「いそあそび」には、海から食材をいただくことから、
生命の輪というか、全ての命は繋がっているのだという、
自分と自然が一体となっているような感覚があります。

それに対し「山食」での自然は人と隔絶した場所であり、
そこに入る者は自分一人の力で何とかしなければいけないという、
生命の個というか、人間の孤独性を露わにしています。

同じ「自然」をテーマにした作品であっても、
様々な描き方があるということが分かります。

「いそあそび」を読めば海に行ってみたくなり、
「山食」を読めば山に登ってみたくなる。
そんな気にさせてくれる、どちらも素晴らしい作品でした。
posted by 山田工作 at 21:29| Comment(0) | コミックス2018
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