2017年02月16日

瀧鷹之介の散歩時間 3巻 + ゴロセウム 4巻

「瀧鷹之介の散歩時間」3巻を購読しました。



今巻で完結となりましたが、
鷹之介が町を散歩をしている理由や、
鷹之介を慕う周りの人々との関係などが、
彼の過去とともに描かれています。

やや駆け足気味ではありますが、
読者の疑問の大半に答えて、物語は終わりました。

アサミ・マート先生の描く世界は独自の雰囲気があり、
キャラも街の様子も魅力的ではあったのですが、
前作「木造迷宮」と比べてみると、
ややパンチに欠けていた感じは否めません。

「木造迷宮」は、昭和レトロという雰囲気と、
キャラクターの魅力の両方が強い作品でした。

例えばメインヒロインのヤイさんは、
和服に割烹着という純和風お手伝いさんという風貌に加え、
小さく、可愛く、控えめで、家事が上手という、
男性が好ましく感じる要素てんこ盛りのキャラ。



対してもう一人のヒロインであったサエコさんは、
メガネにショートヘアに厚ぼったい唇、
長身で、大きな胸の目立つぴったりとした開襟シャツに、
長いタイトスカートと、フェチ要素に溢れた大人の女性。
バリバリ働き、タバコや酒を好みながらも、
少女の頃から慕う主人公を一途に想う純情さも持ち併せている。

mokuzou09_saeko.jpg

ヤイさんもサエコさんも、どちらも魅力的なキャラです。
自分はサエコさん派でしたが、一方でヤイさんも好きでした。

そして主人公は、分筆業で身を立てている。
風采はパッとせず、あまり稼ぎも良くないけれど、
固定ファンがそれなりにいる実力派。
ヤイさんやサエコさんだけでなく、
多くの人に慕われる人柄と、これまた魅力的。

そんな彼らの、どこか郷愁を誘う時代での暮らしぶりを、
独自のタッチで丁寧に描いた「木造迷宮」という作品は、
キャラクター、時代設定、絵柄という全ての要素が、
上手く絡み合って魅力的な漫画に仕上がりました。

それに比べると「鷹之介」は、時代設定がやや分かり辛く、
登場するキャラクターの数も多かったため、
一人一人の性格や生活背景などの掘り下げができず、
強い魅力を発揮できていないように感じました。

例えば、団地に猫と一緒に一人で暮らす少女。
彼女はどういった理由で、団地に一人で居たのか。

例えば、ジプシー風の衣装を着た絵描きの女性。
彼女はなぜ、いつも裸足で過ごしていたのか。

takitaka03_ekaki.jpg

魅力的なキャラクターは登場していたものの、
その魅力を掘り下げることが無いまま、
物語は終わってしまいました。

物語自体は鷹之介を中心に展開していたため、
鷹之介の過去を描き、そこで終わりを迎えたのは、
予定されていた展開だったのかもしれません。

でも、もう少し早めに鷹之介の過去を明らかにして、
周囲の人たちとの関係も読者に提示した上で、
その周囲の人たちにも焦点を合わせていくやり方をしていたら、
もっと多くのキャラの魅力を描けたのではないか。
そんな風に思ってしまいます。

今回の作品が3巻で終わったのはちょっと残念でしたが、
アサミ先生の次回作を楽しみに待ちたいと思います。


「ゴロセウム」4巻も購読しました。



こちらは「鷹之介」とは真逆の作風、
血湧き肉踊る戦いの世界が描かれております。

ただ、絵柄が売りという点では一緒で、
馬場康誌先生の美麗な絵を堪能しつつ、
描き込まれた戦いのシーンを楽しむという、
アンバランスな二つの魅力が同居する作品になっています。

今巻では土方竜三と土方辰美による、
土方歳三の血族同士での戦いがメインでしたが、
終わってみればサーマートの強さがやたら印象強い。

goro04_samato.jpg

「空手小公子」シリーズでも破格の強さを誇っていましたが、
人外魔境なこの作品でも闘神っぷりは健在です。

あと、武藤がチラッとですが登場しました。
今後、他の「空手小公子」キャラも登場するのでしょうか。
戦いの行方だけでなく、その辺についても今後が楽しみです。
posted by 山田工作 at 20:37| Comment(0) | コミックス2017
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