2020年02月25日

哲学さんがグイグイ寄せてくる

最近購読したコミックスをまとめてご紹介。

「放課後の哲学さん」



ツイッターで流れてきたツイートで興味を持ち、
購読してみたら面白かった作品です。

人から賞賛されることが好き過ぎて、
普段から「お高い」キャラを演じている少女が、
日常会話のほとんどを「やべえ」で済ませる、
見た目チンピラなのに自分探しに夢中な少年と出会い、
お互いが求めるモノを補い合う奇妙な関係が生まれるという、
言うなれば「人間関係コメディ」なこの作品。

tetugakusan_01.jpg

「哲学さん」とタイトルにはあるのですが、
哲学について詳しく掘り下げていくワケではなく、
何となく聞いたことがある哲学の「さわり」の部分をきっかけに、
少年が何かトンチンカンな問題行動を起こし、
少女がそれを、内心では悪戦苦闘しながらも、
表面的には涼やかに、鮮やかに解決してみせる、
というのが基本的なフォーマットです。

tetugakusan_03.jpg

少女の「お高い」キャラを守るためのスマートな姿勢と、
問題解決のため必死になっている内心のギャップが、
この作品の面白さのキモとなっているのですが、
見た目や言動からチンピラ扱いされる少年の存在も含め、
「自分」というものが如何に「他人」によって定義されるかが、
とても良く分かる作品でもあります。

tetugakusan_02.jpg

人は「見た目」で、多くの判断をする。
故に「自分」とは、人からどう見られるかで決まる。
でも、それだけじゃない事も、他人と付き合うことで分かる。
そんな事を考えさせられる作品でした。

tetugakusan_04.jpg

ラブ要素がほとんど無かったり、1巻完結だったりと、
最初に想像していたのとは随分違っていましたが、
タイトルの印象とは真逆で、とても敷居が低く読みやすい、
気軽に楽しめるコメディ漫画としてオススメです。

こちらで試し読みができるので興味を持たれた方は是非。


「事情を知らない転校生がグイグイくる。」 5巻



小学校におけるイジメを扱っていながら、
絵柄の可愛らしさとキャラの湿度の少なさ、
そして何よりラブコメ要素によって、
イジメ自体をギャグにしてしまっているこの作品。

guigui05_mojimoji.jpg

今巻でも少年はグイグイ来ており、
少女は赤面しっぱなしでとてもカワイイのですが、
しかし小学5年生ともなれば色々な事を意識するお年頃。
いつまでも仲の良い、ただの友達ではいられない。

guigui05_nanika.jpg

作品の中の時間はゆっくりと、でも確実に流れ、
少年と少女の関係にも少しずつ変化が生じることでしょう。
その様子をじっくりと楽しんでいきたいと思います。


「それでも歩は寄せてくる」3巻



こちらもラブコメ漫画。
しかも小学生ではなく高校生。
さらに言えば掲載誌が少年マガジン。
そりゃあもう色々と期待してしまうワケですが。

sorefu03_H.jpg

しかし、何もなく。

部員がたったの二人きりの将棋部で、
男女が二人きりで、部室で将棋を指しつ指されつ。
そりゃあ絶対何か起きるだろうと読者は期待するのですが、
何もなく。

部員の田中歩は先輩である部長への好意を隠し切れず、
部長の八乙女うるしも田中の気持ちに薄々気付いている。
それでも、何もなく。

sorefu03_date.jpg

文化祭という特別な雰囲気のあるイベントを、
二人で回る「デート」をしても、やはり何もない。

でも、この二人のこの距離感がとても良い。
そして当の二人も、この距離感を好んでいるフシがある。
うるしへの好意がはっきりしている田中はともかく、
それを感じつつ自分の気持ちがはっきりしないうるしは特に。

sorefu03_kokuhaku.jpg

ただ、実際に告白されたとして、
何か変わるのか?という気もしなくもなく。

田中がストレートな好意をぶつけて、
うるしが盛大に照れる。
それがずっと続く。
それで良いのだとも思います。

いつまでも二人のやりとりを見ていたい。
そんな作品です。


posted by 山田工作 at 19:33| Comment(0) | コミックス2020

2020年02月20日

さよなら私のクラマー 11巻

「さよなら私のクラマー」11巻を購読しました。



表紙を飾るは興蓮館高校の2年生トリオ。
キャラが3人描かれる表紙は4巻以来でしょうか。
どうしても浦和邦成の2年生トリオを思い出してしますが、
チカを含め彼女らが再び描かれるのは一体いつの日か・・・
1話でも早い再登場を願うばかりです。

さて、この作品にはコミックスの巻ごとに主人公がいる、
というような事をこれまでも何回か書いてきましたが、
今巻における主人公は間違いなく白鳥綾。

cramer11_swan01.jpg

大言壮語を吐きながら結果の出せないストライカーとして、
これまで周りからは「『自称』ダンシングスワン」、
「ダメスワン」などと言われてきた彼女ですが、
前巻での、チームの要である曽志崎の退場により、
急遽行われたチーム全体のポジション変更が見事にハマり、
「駄鳥」から見事なスワンへと生まれ変わりました。

cramer11_swan02.jpg

どのようなポジションチェンジが行われ、
それが本人のプレーにどのように作用したのかは、
実際にコミックスを読んで頂きたいところなのですが、
これまで彼女のプレーが上手くいっていなかった理由も含め、
分かりやすく描かれていたのは嬉しいところでした。

cramer03_swan00.jpg

3巻の時点で白鳥のスポーツ万能ぶりは描かれており、
この身体能力の高さと自己主張の強さから、
他選手を差し置いて起用され続けていたのかと思っていました。
そしてそれはある面ではその通りだったのですが、
今回の、危機的なチーム事情を説得材料にしてまで行われた、
大胆なポジション変更が彼女に与えた影響の大きさを見るにつけ、
決してそれだけではなかったということが分かりました。

cramer11_swan04.jpg

白鳥のように口ばっかりで結果の伴わない選手は、
ワラビーズ以外のチームでは早々に外されていたことでしょう。
そんな彼女を生まれ変わらせた今回の深津監督の采配は、
選手への観察力と理解力の高さ深さを示すものです。

cramer02_noumi00.jpg

以前、能見コーチがかつての恩師から言われた、
「燦然と輝くダイヤになるか
 道端に転がる石コロになるか
 指導者の責任は重大だ」
という言葉を思い出さずにはおれません。

cramer11_swan03.jpg

そして、ポジションチェンジにより視界が開け、
これまでとは比べものにならないほど生き生きとプレーし、
自身の成長を実感している白鳥の、何と嬉しそうなことか。

今回の深津監督の采配は、白鳥に躍進の機会を与え、
それがチーム全体の強化に繋がっただけでなく、
一人の少女がサッカーの、スポーツの楽しさを実感したという、
その一点において重要な意味を持っています。

学生スポーツ、アマチュアスポーツにおける指導者の役割。
その責任と重要性をしっかり描いた、良いエピソードでした。

こうなってくると、今巻の表紙が白鳥でなかったのが惜しい。
いつか彼女にもカバーガールの役割が回ってくるのでしょうか。

今巻の冒頭では、興蓮館のエース来栖未加が、
実はいいとこのお嬢様であることが描かれていました。
ならば表紙が無理でも、せめて白鳥がお嬢である証拠を描く、
そんなエピソードを描いて欲しいなあと思っています。

さもないと、実は白鳥はお嬢ぶってるだけではないか?
ハイスクール!奇面組」の織田魔利のような、
なんちゃってお嬢キャラなのではないか?
という疑惑が膨らんできてしまいます。

kimen01_odamari.jpg

作中、しきりにお嬢様アピールをしている白鳥が、
なぜ県立の、別にサッカーの有力校でも何でもない、
蕨青南高校に進学してきたのかも気になるところ。

ここは是非とも、御一考願いたい所存であります。

posted by 山田工作 at 23:27| Comment(0) | コミックス2020

2020年02月02日

トクサツガガガ 18巻 + 幼女戦記 17巻

「トクサツガガガ」18巻を購読しました。



今巻では、長きに渡り謎だったことが一つ判明。

gagaga18_kitashiro01.jpg

北代さんの下の名前は「優子」でした。

おお、北代優子。
北代さんの伝わりづらい優しさをスッと教えてくれる、
良い名前ではありませんか。

gagaga18_kitashiro02.jpg

そんな夕子にほれました」という歌がありましたが、
そういうネタはトシがバレるだけなので、
止めといた方がいいですかそうですね。

さて、前巻でこの作品の中心的役割を果たしていた、
劇中劇の特撮番組「獣将王(ジュウショウワン)」は終了し、
新たな特撮番組「ファイブレイバー」が始まりました。

gagaga18_kitashiro03.jpg

この「好きなものが入れ替わる」という変化に加え、
仲村さんの職場では同僚の白石さんの退職が間近に迫り、
新人が入ってきて自分が先輩になるかも、という不安を抱え、
公私ともに色々と不安定になっている仲村さん。

gagaga18_nakamura01.jpg

様々な不安や悩みを、趣味を通じて得た知識や経験を活かし、
何となく解決した風にするいつもの展開なのですが、
現実の時間が年度末を迎えつつある今、
心配や悩みを抱える人も多いことでしょう。
そういう点で、とてもタイムリーな内容でありました。

gagaga18_nakamura00.jpg

ウヤムヤにしたり諦めたりすることも多いのですが、
全てのことがスッパリと解決できるはずもなく、
自分がある程度納得できればそれでええんやで、
という大事な心構えを、仲村さんたちは教えてくれます。

これから新生活や変化を迎える人に薦めたくなる、
そんな一冊となっていました。


「幼女戦記」17巻も購読しました。



もし年下で美少女の上司が横で寝息をたててたら、
あなたならどうする?

youjo17_visya01.jpg

そんなドキドキのシチュエーションが楽しめる、
とでも思ったかバカめ、これは「幼女戦記」だぞ!
という、こちらもまあいつもの展開でした。

youjo17_visya02.jpg

最前線の敵軍司令部を叩き潰し、帰投の途につくターニャたち。
味方の潜水艦の中で束の間の休息を取りますが、
ここでのやりとりが、とてもほんわかユルユル。
戦場での血生臭さとオフの時のギャップが激しく、
この緩急の妙がこの作品の魅力の一つ。

弛緩の後には緊張が来る。
次巻以降に嵐の襲来を予感させる、そんな巻でした。


posted by 山田工作 at 16:47| Comment(0) | コミックス2020
Powered by さくらのブログ