2019年10月26日

さよなら私のクラマー 10巻

「さよなら私のクラマー」10巻を購読しました。



前巻から始まったJKFBインターリーグの決勝戦ですが、
「女王」興蓮館高校にいいようにやられ、
前半にして早くも崩壊寸前となってしまったワラビーズ。
そんな窮地を、ファールを犯してまで救ったのが曽志崎。

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中学で全国3位になったチームを率いていたのは伊達ではなく、
豊富な実戦経験を活かしチームの動揺を抑えます。

しかし、敵もインターハイ優勝校。
曽志崎を要の選手と見抜くやいなや強烈に仕掛け、
結果、曽志崎は累積ファールで退場させられてしまいます。

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前半、瞬く間に3点を失い、
更に現場指揮官を退場で欠き数的にも不利。
絶体絶命ですが、この状況がワラビーズに火を着けます。

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まず気を吐いたのが恩田。
曽志崎が退場「させられた」ことに怒り心頭、
ゴリラと化し、スーパープレーで1点をもぎ取ります。
(この辺、やや誇張あり)

そしてもう一人、静かに怒りを燃やしていたのが、
普段の選手への態度や言葉遣いは悪いものの、
サッカーとサッカー選手を愛してやまない深津監督。

サッカーが好きで、努力することを厭わず、
とても楽しそうにプレーしていた曽志崎が、
退場によりしょげかえっている様子を見て、
敵チームの監督である自分の後輩への対抗心が湧いてきます。

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「この試合 獲るぞ」と、初めて明言した深津監督。
かつて興蓮館監督の高萩数央がワラビーズの選手たちに対して、
「このコ達の情熱が 先輩を癒してくれるかもしれない」
という想いを抱いたのが、図らずも現実のものになりました。

さらに後半では、曽志崎の盟友とも言うべき周防が、
深津監督から焚き付けられたこともあり、
曽志崎の無念を晴らすべく一気に爆発。

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傑出したスピードと、中学時代に散々曽志崎とやり合い、
その中で磨かれたボールキープ力を存分に発揮して、
恩田に次ぐ2点目を奪いました。

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周防は中学時代にチームメイトに恵まれず、
同じ地区に曽志崎のいる学校があったこともあり、
不遇な時を過ごしていた事が、第1話で描かれています。
それが、曽志崎と一緒の高校に進学したことで、
チームメイトに恵まれ、活躍の場を得ることができました。

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ここに来ての1巻冒頭から繋がるエピソードは、
長期連載を追っかけてる読者にとっては嬉しい展開ですし、
曽志崎の退場により恩田や周防だけでなく深津監督も覚醒し、
チームにより一体感が生まれたのはスポーツ漫画の王道とも言え、
いやが上にも読んでいて気持ちが盛り上がります。

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とはいえ、相手は高校日本一。
そうは簡単には試合は終わりません。
怒濤の攻撃を受け、ワラビーズのピンチは続きます。

ですが、今巻では深津監督がやる気になったばかりか、
「ウチのストロングポイント それは個だ」
と言い切ったように、恩田と周防が躍動しました。
曽志崎は残念ながら退場となってしましましたが、
その退場によりチームは一丸となり成長しています。

そういう意味では、試合に負けているのはともかくとして、
恩田、曽志崎、周防といった主人公たちと、
チームを率いる深津監督にとっての転機を示す、
そんな巻となったのではないかと感じています。

ただまあ、不満点としてはいつもの事ですが、
チカ先輩浦和邦成について全く触れられていませんでした。
今巻では、1巻で登場した他校の監督がチラッと出ていますが、
浦和邦成に関してはカゲもカタチもありません。

一体いつになったら再登場するの?
ひょっとしてはこれは高度な焦らし作戦なの?
あまりに長く待たされるとこちらの我慢にも限界がね?

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まあ今巻では、退場してしょげる曽志崎の、
可愛らしい姿が見られたのでヨシとしますが、
本当にそろそろチカ先輩の姿が観たい今日この頃なのです。

posted by 山田工作 at 17:56| Comment(0) | コミックス2019

2019年10月17日

エイジ'87 2巻

「エイジ’87」2巻を購読しました。



ヤングキングアワーズGH誌で連載された上山道郎先生の最新作で、
48歳の漫画家が高校生時代に意識だけ逆戻りし、
愛しの彼女を救うというタイムトラベルものの作品でしたが、
この2巻での完結となりました。

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2巻では少し道中を急いだような感じを受けましたが、
1巻では随所に謎を散りばめた上ですさまじい「引き」で終え、
2巻ではその全てをはっきりさせた上での幕引きでしたので、
こういう形で終わらせるのが最上だったのかもしれません。

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1巻での、中身は中年の漫画家である主人公が、
周囲の若者たちに人生のヒントを送るという構図はそのままに、
タイムトラベルものの持つスリルとサスペンス感を強めながら、
1987年当時のアイテムを駆使した疾走感のある謎解きの後、
全部丸く収める展開は素晴らしく、一気に読み終えました。

とにかく1巻の引きが強烈だったので、
1巻を読んだ方はもう無条件で読むしかないですし、
まだ読んでない方は全2巻ととっつきやすい冊数なので、
この機会に是非読んで頂きたいところ。
実際、この全2巻というボリュームは絶妙で、
読み応え、キャラクターの魅力ともに十分に有りますし。

というか、過去に戻って愛しい人を救うという物語の王道性や、
1987年という中年以上には懐かしく若者には未知の世界で、
年配者には「人生のやり直し」という夢を、
若者には生きるヒントを与えてくれるこの作品は、
実写化にすごく向いているのではないかなあと感じました。

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2巻では主人公たちが漫画を描き上げるエピソードがあり、
中年の中堅漫画家による作品製作上の心構えなども語られるので、
漫画に限らず、何か創作活動をしている方にもオススメ。
多くの人に読んでもらいたい作品です。

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ビキニアーマーもあるぞ!!

posted by 山田工作 at 19:07| Comment(0) | コミックス2019

2019年10月09日

トクサツガガガ 16巻+17巻

「トクサツガガガ」17巻を購読しました。

 

ワンフェスの準備などで16巻を忘れていたので、
それもここで軽く触れておきたいと思います。

15巻で旅行の準備を進めていた仲村、吉田、北代のお三方。
16巻冒頭にて、無事に出発の運びとなりました。

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寝起きの北代さんは「誰?」といったレベルの表情。
こういういつもと違った様子が見られるのが、
泊まりがけの旅行という大イベントの醍醐味でしょう。

名古屋でミヤビさんと合流し、ドルオタ組の推しアイドル、
「ビーボーイズ」のイベントにみんなで参加した時の、
今までに見たこともないような北代さんの笑顔も素敵。

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これだけでも16巻を購読した甲斐があるというものですが、
翌朝、宿泊した名古屋のホテルの一室で四人揃っての、
「獣将王(ジュウショウワン)最終回リアタイ視聴会」
を開催したのが、16巻で一番のハイライト。

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寝起き北代さんのアップ髪が良いですね。

ではなくて、最終回を見終わった後で、
北代さんから感想を求められた仲村さんの、
「よかったとか悪かったとかで評したいんじゃなくて
 私は、見てよかったなぁと思えたし、大好きです」
という台詞。

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この言葉は、17巻での仲村さんの、
母親との対決シーンに繋がっていきます。
また、ここでは最終回の内容にはほとんど触れられず、
こちらも17巻への引きとなります。

大阪に移動して四人での観光を一時楽しんだ後、
仲村さんはみんなと別れ、一人母親に会うために移動。
その最中に中村さんは、1巻のシシレオーの事を思い出していました。

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そして迎えた、仲村さんと母親の決戦場面。
「獣将王」の最終回の映像と共に母子の会話が繰り広げられ、
「獣将王」と共に1巻からずっと描かれてきたエピソードである、
母子の対立に一つのピリオドが打たれます。

二人の詳しいやり取りと「獣将王」の結末については、
実際にコミックスを読んで確認して頂くとして、
決裂しかかった話し合いの中で仲村さんが放った、

「全部許せないと友達になれないの?」

という台詞が、とても印象的でした。

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許せないこと、ダメなところもあるけど好き。
嫌いな部分もあるけど、おなじくらい好き。
良い所も悪い所も含めて、みんな好き。

普通に、誰しもが抱えている裏腹な感情ですが、
あまりに当たり前過ぎて逆に認識しづらい、
言葉に出さなければ気付かない事を、
はっきりと言いきった仲村さん。

自分の好きな趣味も、長年に渡る煩わしい親子関係も、
そう言ってひとまとめにしてしまえた仲村さんの、
思いやりと勇気に溢れた、良い結末でした。

「獣将王」が終わり、母子の対立も解消され、
いい最終回だったね・・・」となるかと思われたのですが、
実際は「もうちょっとだけ続くんじゃ」。

というか、旅行から帰ってすぐのエピソードが、
同僚のユキちゃんが好きなドラマの不満をぶちまけるという、
「好き」と「不満」が混ぜこぜになっている、
仲村母子の問題を縮小したようなお話で。

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熱く激しく、不満を延々と語るユキちゃんからは、
好きな作品に対する強い愛情が感じられます。
そんなユキちゃんの言葉をひたすら受け止める仲村さんからは、
母との対立を経て、少し成長した姿が見てとれます。

そしてひとしきり語り終えた後、すっきりした表情で、
「言ってよかった」と言うユキちゃんの姿からは、
不満をため込むだけでなく吐き出すことの重要性も感じられます。

ひょっとしたら仲村さんのお母さんに一番必要だったのは、
日々の不満を軽く言えるような人間関係だったのかもしれません。

思えば仲村さんも吉田さんや北代さんに色々と助けられてきました。
ですがそんな人間関係も、いつも役立つばかりとは限らず。
今回、仲村さんがユキちゃんの愚痴を延々聞いた後、
ユキちゃんの気分が晴れたと見るやいなや、
ぬかりなく自分の推しをスッと差し入れる北代さん。

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会社ではあまり笑顔を見せない西代さんですが、
ここぞという時には笑顔で事を運ぶこの手際の良さ。
これこそ仲村さんが学ぶべき姿なのかもしれません。

今回の旅行編では北代さんの色んな表情が見れて幸せでした。
旅行の最後の最後、帰りの新幹線の中で、
休みが終わった後のあれやこれやで悩む仲村さんに、
サラリと助言を投げかけてくれたのも北代さん。

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悩んでいても何も解決しない時は、まずは目の前のことをやる。
単純なことですが、余裕を失っている時などに、
こういうアドバイスを貰えるのは本当にありがたい事です。
頼れる姐さんといった雰囲気の北代さんを堪能できた、
とても満足度の高い16巻と17巻でした。

そういえば17巻では、モデラー野村氏も再登場。
モノ作りをする上で大事な心構えを語ってくれます。

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素材を一つに決めなければいけないという事はない。
むしろ混ぜて使うことで互いを補う事ができる
必要に応じて異なる素材を使っていけば良い。

これは何もモノ作りに限ったことではなく、
様々な場面で、色んな事に対して言えることでしょう。

素材を、やり方を、視点を、考え方を、
自分を変えることで物事が上手くいく場合もある。
一つの物事、方法、手段にこだわり過ぎない。
全てを自分だけでやろうとせず、必要な時は助けを求める。
普段から常に気を付けておきたい心構えです。

相変わらず、人生のコツを色々と教えてくれる作品です。
「獣将王」は終わっても「トクサツガガガ」は終わらない。

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この喜びを噛みしめつつ、今後も作品を楽しんでいきたいと思います。

posted by 山田工作 at 22:51| Comment(0) | コミックス2019

2019年10月01日

プニとサラ劇場じゃけん!

「プニプニとサラサラ」3巻を購読しました。



男子高校生が女子高生や女子中学生に囲まれるという、
ハレーム系漫画の王道をちゃんと踏襲し、
お色気シーンもふんだんにあった今作品ですが、
プラモデル製作という静か過ぎるテーマがあだとなったのか、
残念ながら今巻が最終巻となりました。

「プラモ狂四郎」のような破天荒さは無いものの、
プラモ作りを基本から説明してくれる丁寧な構成と、
インドアかつ動きの少ない作業場面において、
いかに自然にお色気要素を混ぜるかという工夫が、
とても楽しい作品でありました。

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ほぼパチ組みから筆塗りでの仕上げときて、
エアブラシでの塗装まで描かれていたので、
ここから先は専門的な領域になってしまうことを考えると、
このあたりで終わりというのは分かる気がします。

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やろうと思えば、より細かくより深い、
模型製作のアレコレを描くこともできたのでしょうが、
そっちに踏み込んでいくとラブコメ要素が薄まり、
ただでさえニッチな読者層しかいなさそうな所にきて、
さらに読者を選別する事態となりかねません。

個人的にはそういう漫画は読んでみたいですが、
広い読者層が見込めない作品を続けるのは、
出版社にとっては難しい判断だったのだと思います。
むしろ3巻まで楽しめたことを喜ぶべきなのでしょう。

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プラモデル作りというテーマながら、
明るく爽やかで、淡いラブコメ要素もある、
とても良い作品でした。


「シンデレラガールズ劇場」11巻も購読しました。



未だ飽きもせず、ソシャゲの「デレステ」を続けています。

デレ劇」は、気軽に読める5コマ漫画というだけでなく、
ゲームに登場する200人ものキャラクターの特徴や個性、
キャラクター同士の人間関係を知ることができるという点で、
よりゲームを楽しむことができる作品だと言えます。

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ゲームを始めるタイミングによっては見れないイベントも多く、
後から始めるプレイヤーにとっては未知の部分も、
漫画で楽しく知ることができるのはありがたいことです。

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また、これまで一年ほど「デレステ」を続けてきましたが、
ゲームの中でいくつものイベントが開催される中で、
一度もイベントの主要メンバーになれなかったキャラは数多く、
中には全くと言っていいほど登場しないキャラもいました。
そういうキャラにも露出の機会を与える場として、
この「デレ劇」は機能しているのでしょう。
マイナーキャラ好きとしては有り難い限りです。

まあ、自分の一番好きなキャラであるヘレンの、
今巻での登場シーンはわずか3コマ、
内2コマは顔のみ台詞ナシという有り様でしたが。
前巻の方がまだマシだったというね・・・


「じけんじゃけん!」6巻も購読しました。



今巻で目立っていたのは、前巻から登場していた犬神紫苑先輩。
今作品内の人間関係において重要なキャラであるだけでなく、
今作品中、一番のグラマーな女性キャラであることも判明。

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「ほくろが印象的」という設定も相まって、
とてもセクシーなコマが随所にありました。

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更に、おしっこを我慢してピンチに陥るエピソードで、
何事も夢中になり過ぎるのは良くないということを、
体を張って証明してくれました。

また、ほぼ1話しか登場しなかったものの、
十角茉莉花ちゃんのインパクトも絶大。

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彼女からは、見栄を張るのもたいがいにしておかないと、
いつかえらい恥をかくことになるという教訓が得られました。

あと、今巻では巻末の描き下ろしがとても素晴らしく、
登場する女性キャラの「足」について作者が個別に語るという、
安田剛助先生の足フェチっぷりが遺憾なく発揮されていました。

その中でマツリカちゃんについて語られた事は、
自分が本編を読んで感じていたことと合致しており、
自分の見る目は正しかったのだと嬉しく思うと同時に、
足ひとつ取ってもきちんと描き込みがされているということに、
とても感動した次第です。

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ところで、これは全くの余談なのですが、
今回の記事のように複数の作品を組み合わせて題名とする際、
「じけんじゃけん!」というタイトルはとても助かります。
最後に「じゃけん!」と置くことで、とても締まりが良くなるので。

読む人にとってはどうでもよい事なのですが、
そういう、サラッと流してしまう部分について、
書く方は結構気にしたり考えたりしているのですよ、
というお話でした。

posted by 山田工作 at 21:52| Comment(0) | コミックス2019
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