2019年09月27日

RaW HERO 3巻

「RaW HERO」3巻を購読しました。



「RaW HERO」はイブニング誌で連載されている、
監獄学園」などで知られる平本アキラ先生の作品です。

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主人公で無職の青年、白沢千秋が、
幼い弟たちを養うために政府の組織に雇われ、
女装し、悪の秘密結社への潜入調査を行うという物語。

基本的にはシリアスで緊張感のある設定ながら、
大真面目にしょうもない事をするというある意味鉄板のネタと、
平本先生の美麗な絵によるエロネタが上手い具合に融合して、
とても読み応えのあるギャグ漫画となっています。

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現代の日本が舞台ながら、政府公認のスーパーヒーローや、
秘密結社や改造人間が普通に存在する世界で、
正義と悪が日夜戦いを繰り広げるというハードな設定。

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しかし登場人物たちは悪い意味で人間味に溢れており、
性的にだらしない主人公の上司を筆頭に、
やたら暴力を振るうガラの悪い女ヒーローや、
人間のクズの見本みたいな秘密結社の構成員、
ヒトの言葉を理解する犬と、全く言葉の通じない外国人、
外見はモロに改造人間ながらとても人の良い幹部など、
見た目や役職と性格のアンバランスさがいかにも平本先生流。

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いい歳こいた大人たちが真剣に下らないことをする、
を全力でやっている作品なので、全く話が進まないのも特徴。

2巻まではほとんど登場人物たちの顔出しに過ぎず、
3巻になってやっとヒーローや秘密結社が誕生したいきさつや、
主要人物の背景のようなものが語られ始めたものの、
「それはただのオマケさ」とばかりに今度はラブコメ展開にシフト。

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ちっとも正義と悪の熱い戦いが始まらないのですが、
それもこれもこの作品の味なのでしょう。
秘密を小出しにされている焦らす感じが何ともいえず、
読者が作者にプレイを強いられているようでもあります。

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「監獄学園」は別当リサがきっかけで読み始めたのですが、
終盤にかけて何だか間延びしたように感じられ、
途中で読むのを止めてしまっていました。
その後イブニングでこの作品が始まっても余り興味が湧かず、
雑誌を開くことはあっても読んではいませんでした。

それが急に読み始めたのは、偶然目にしたこのコマが原因。

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女性同士がデートの約束をしてる?
しかも何だか甘酸っぱい感じ?
どういうこと?

とにかくその辺の事情が知りたくなり、
まずはレンタルコミックで1巻を借りて読んでみて、
気が付けば新刊含めて全巻購読していました。
何がきっかけになるか分からないものです。

現状では飛び抜けて好きなキャラはいないのですが、
ちょっと気になるのが秘密結社の職員である是枝さん。

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タレ目で、ちょっと強面で、犬好きで世話好きな彼女。
チョイ役ですが、今巻ではセクシーショットも多く、
今後の活躍を期待してしまうキャラです。

まだ3巻までしか出ておらず、しかも話の進行が遅く、
色んなことが謎だらけで、とても先が気になるこの作品。
イブニングを支える柱のような作品となって、
今後も長く続いてくれることを願います。




posted by 山田工作 at 19:55| Comment(0) | コミックス2019

2019年09月16日

みっちゃんとアルバート + 僕の心のヤバイやつ

「みっちゃんとアルバート」2巻を購読しました。



熊っぽい外見の宇宙人と女子大生の同居生活を描いた、
多分にシニカルで、不思議な面白さのある4コマ漫画の2巻。
残念ながらこれが最終巻となります。

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作者の森長あやみ先生は、4コマ漫画には珍しく、
作画ネームの分業性をしている作家さんで、
絵の可愛らしさとネタの切れ味、両方が素晴らしかっただけに、
ここで終わりとなるのはとてももったいない感じがします。

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今巻で一番面白かったのは、主人公みっちゃんの後輩、
サキ嬢の登場する、みっちゃんが子供になってしまうネタ。
もともと登場人物の数を絞った作品だったので、
それぞれのキャラクターが読みとりやすくはあったのですが、
可愛らしい外見の中に異常性を抱えているサキ嬢の、
えもいわれぬ不穏当さが発揮されているエピソードでした。

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森長あやみ先生には「ぶんぶくシリーズ」もありますが、
この作品はそれとは違う、新たな扉を開いて見せてくれました。
今後もどこかで、新たな作品を楽しめることを期待しています。


「僕の心のヤバイやつ」2巻も購読しました。



1巻の感想で、この作品はラブコメでは無いと書いたのですが、
今巻の帯にしっかり「青春激甘ラブコメ」と書いてありました。
自分はちゃんと漫画を読めているのか?
という絶望感しかありません。

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実際、1巻の最後で山田への好意を自覚した市川くんの、
今巻での山田への接し方は、かなりドギマギ感が増しています。

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1巻序盤での、カッターを振り回す「やべえ奴」感は鳴りを潜め、
好きだと気付いた相手への接し方や距離感が分からず、
モジモジしてるかと思えば大胆な行動に出たりする、
実に思春期の内気な少年らしくなっていた市川京太郎くん。

というか、この作品の女子たちはワリと強めな事もあって、
この作品で唯一内面描写のあるキャラである市川くんの、
実は気遣いの人で、控え目なところが可愛く見えてきたり。

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口の開いたパックから牛乳がこぼれないよう慎重に運ぶ市川くん。
困っているような、怒ったような表情がかわいい。
他にも、お姉ちゃんと一緒に外食をしているところを山田に見られ、
姉から甘やかされているのを恥ずかしがる姿が可愛かったりと、
実はこの作品のヒロインは市川くんでは?と思ってみたり。

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そう、今巻では市川くんのお姉さんが登場。
この姉、市川くんの事が大好きな様子で、
仲良し姉弟キャラ好きとしては嬉しいかぎり。
今後の更なる登場や活躍に期待したいところです。

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一方で、本当のヒロインである山田杏奈。
1巻と比べればグッと接点の増えた市川くんに対し、
明らかに他の男子とは違った興味を持ち始めていますが、
それはまだ市川くんのような明確な好意とは言えず。

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ただ、この2巻で山田と市川くんの接触イベントは多く、
今巻を通じて山田の市川くんへの気持ちは徐々に変化。
「Love」ではないけど「Like」程度の好意を覚える、
ちょっと気になる男子として彼を認識しはじめます。

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1巻の巻末で桜井のりお先生がコメントしていたように、
ゆっくりと、少しずつ変化していく二人の関係。
それをじっくり楽しんでいくのが、この作品の肝なのでしょう。

最近、歳のせいかコミックスの刊行間隔がとても早く感じられ、
一冊一冊を読み込む時間が少なくなっていたかもしれません。
せっかくの面白い作品なのだから、こちらもゆっくりじっくり、
腹を据えて楽しんで行ければと思います。

posted by 山田工作 at 18:35| Comment(0) | コミックス2019

2019年09月07日

ファイナルファンタジー9

毎年、夏のワンフェスが終わると、
何かゲームをクリアしたくなるのですが、
今年は「FINAL FANTASY \」(FF9)をする事に。



ファイナルファンタジー(FF)は4までしかやっておらず、
それほどシリーズのファンというワケではないのですが、
今回「」遊んでみたくなったのは、ツイッターで見た、
ベアトリクス」と「アレクサンドリア兵」の画像のせい。

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特にアレキサンドリア兵(女性)の、
やたら露出度の高い鎧姿にはシビれました。
このキャラが見たくて遊び始めたようなものです。

今回は中古での値段が安く入手もしやすいPS1版をプレイ。
20年近くも昔の作品でもあり、CGの粗さなど、
大画面テレビでのプレイは辛いかなと思っていたのですが、
全くそんなことはありませんでした。

むしろ、現在よりも制限のある環境の中で制作されたCGは、
職人技とも言える工夫が随所に凝らされており、
その表現力の豊かさに感動を覚えるほど。

目当てのアレクサンドリア兵も含めて、
様々なキャラクターが活き活きと動き周っていて、
描き込まれた風景と相まって、とても美しいものでした。

PS1末期のゲームということもあり、
プレイ中の操作はよく練られていてとても快適。
場面転換でのロード時間もほとんど無く、
ネット上で欠点として多く指摘されていた、
戦闘開始時の演出時間の長さも、
まあこれはこれでと思えるくらいのものでした。

ただ一つ、個人的に最大の欠点だったのが、
戦闘シーンでの大技の派手な演出とその時間の長さ。
とにかく敵も味方もCGてんこ盛りな技を繰り出すため、
技が出るたびに長い「見てるだけ」の時間が発生する苦痛。
リアルタイムで戦闘が進行するのが特徴の今作にあって、
戦闘のテンポを台無しにする残念要素でした。

まあでも、プレイしていて気になったのはそれくらいで、
グラフィックが良く、キャラクターも魅力的で、
ストーリーも、とにかく先が気になるくらいに引き込ませる、
優れた大作RPGだと思います。

世界を破滅から救うといった王道モノのストーリーは、
基本的に一本道なのですが、寄り道要素がたくさんあるため、
お話を進めずにこの世界を長く楽しむことも可能。

彩り豊かに描かれた風景と、個性豊かな登場人物たちによる、
とても魅力的な物語は、つい先を知りたくなってしまうような、
でもずっとこの世界を歩き回っていたいような、
そんな裏腹さを覚える素敵な作品でした。

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さて、FF9は「生きる」ということをテーマにした作品なのですが、
似たようなテーマを持ち、同じPS1の作品で同じスクウェアから出た、
聖剣伝説 レジェンドオブマナ」(LOM)とは、
どうしても比較せずにはおれません。

まっすぐな、一本道のストーリーを持つFF9にあっては、
「生きる」という事は常に肯定的に、前向きに語られます。
もちろん、時に迷い、悩み、後悔したりすることもありますが、
人それぞれに様々な生き方があって、
そのどれもが否定されるものではないという、
とても前向きな姿勢が貫かれています。

それに対し、短いストーリーを寄せ集め物語を紡ぐLOMでは、
「生きている」ということに価値を置きつつも、
悲しみや後悔、悩み、苦痛といった、
生きることの辛さを抱えた人物が多数登場し、
どうにも救われない物語もいくつかあります。

物事の善悪をはっきりと断じることのできない、
矛盾を抱えた、どうにもスッキリしないお話が、
生きるという事を考えるきっかけを与えてくれる。
LOMからは、そんな感じを受けていました。

FF9の主人公、ジタンの言う、
人を助けるのに理由が必要か?
という台詞は、とても分かりやすく、格好良い台詞です。

他にも、悩む人を支え、傷ついた人をいたわり、
生き方に迷う人に前向きな決断を促すような、
そんな台詞が随所に登場しました。

一方でLOMに登場するキャラたちは、

「迷うことを楽しめるようになった時、迷いから解放される。楽しむがいい。」

「苦しみを大きくするために真実を知りたくはないの。」

「世界は、みるひとのイメージでかわるんだって。しってた?」

等々、様々な種族、様々な立場と役割、
様々な生き方を抱えたキャラクターたちが登場し、
それぞれが自分なりの生き方などを呟きます。

その中には後ろ向きだったり、卑怯とも感じられるものもあり、
そういった明け透けな、建前だけではない言葉が、
色々なことを考えさせてくれる作品でした。

FF9とLOM。
同じような時期に、同じメーカーから出た、
同じRPGというジャンルのゲーム。
扱うテーマも「生きる」という同じものなのに、
その示し方も受け取り方も全く異なる作品となっているのが面白い。

今回、FF9をプレイしたことで、
そんな風に考えることができました。
やって良かったです。



posted by 山田工作 at 12:36| Comment(0) | ゲーム
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