2018年04月28日

愛気-S- 9巻 + 幼女戦記 9巻

「愛気ーS」9巻を購読しました。



今巻が最終巻となりました。
取り急ぎ、広げた風呂敷をパタパタと畳んだような終わり方で、
カラス編やヴェロニカ編のようなスッキリ感はイマイチ。

原因としては、今回の最強格闘家であったカサンドラに対し、
承久が負けっぱなしのまま終わりを迎えてしまったことと、
敵方の切り札があまりにヘボかったこと、
あたりが挙げられるでしょうか。
何となく尻切れトンボな感じがしてしまいます。

それでも今回のアメリカ編は、カサンドラを筆頭に、
とても魅力的なキャラが数多く登場しましたし、
何よりヴェロニカの可愛らしい面が結構見られたので、
満足度は高いエピソードでした。

今回で「愛気」シリーズは終了。
てっきり新シリーズに続くと思っていたのですが、
今後、ISUTOSHI先生は新作を始めるとのこと。

これはこれで楽しみなのですが、
承久たちの今後についても気になるところ。
これっきりで見れなくなるのはあまりに寂しいのです。
ヴェロニカ主人公のスピンオフとか、どうでしょうか。

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まあひょっとしたら、また再開ということもあり得そうなので、
新作を楽しみつつ、気長に待つとしましょう。


「幼女戦記」9巻も購読しました。



奇しくも「愛気」と同じ9巻ですが、
こちらはまだまだ続きます。

今巻巻頭では、この作品世界における魔法とはどんなもので、
魔導士はどんな存在であるのかが説明されました。
今更、という感が無いでもありませんが、
こういった設定がちゃんと説明されると、
作品の世界観がぐっと深まって良いですね。

この説明に合わせ、子供時代のデグさんが登場。
今も昔も、デグさんはデグさんなのだなあと感じさせてくれます。

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そして現在進行する時間軸に戻ってのデグさん。
とても現実的に、合理的に、打算的に行動し、
部隊を率い、粛々と戦闘行為を行います。

美少女であり、主人公なのですが、
ほとんど悪のラスボスといった雰囲気です。

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そして、デグさんと対比させるためでしょうか。
レガドニア協商連合の魔導士、アンソン・スー大佐の娘で、
可憐で無垢な美少女、メアリー・スー嬢が度々登場します。

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父の願いにより、より良い未来を。
母の願いにより、奇跡による守護を。
そして自身の願いにより、強い魔力を。

3つの奇跡を同時に受けた彼女は、
今後帝国の、デグさんの強力な敵となるのでしょう。
そのための伏線が今巻にはありましたし、
冒頭の魔法についての説明も、デグさんだけでなく、
彼女のためのものでもあったのでしょう。

緻密であり、計算された原作の物語と、
美麗な絵が組み合わさって紡がれるこの作品。
今後もより楽しく読むことができそうで嬉しい限りです。

posted by 山田工作 at 23:21| Comment(0) | コミックス2018

2018年04月13日

いそあそび 1巻 + 山と食欲と私 7巻

「いそあそび」1巻を購読しました。



good!アフタヌーン誌で連載中の作品で、
作者の佐藤宏海先生はこれが連載デビューとのこと。

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舞台は瀬戸内の田舎町、星海町。
この港町で暮らす中学生の少年、浦島六郎と、
家庭の事情により星海町で一人暮らしをしている、
六郎と同い年でお嬢様な美少女、村上セトの二人が、
偶然出会ったことにより物語は始まります。

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セトの乏しい食料事情を知った六郎は、
自身の豊富な海の知識を活かして食材を確保します。
二人で海の幸を食らい尽くすのがテーマの作品で、
海の生き物の生態や、食材としての利用の仕方が描かれます。

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漫画サイト「モアイ」で読むことができるので、
まずはそちらをご覧頂くのが一番かと。

海の生物に関する豆知識が面白いだけでなく、
瀬戸内の港町の景色が美しく描かれていて、
丁寧で柔らかみのある絵柄がキャラや情景に良く合っていて、
とても読みやすく、楽しい作品となっています。

試し読みを読んだだけでもその魅力は伝わりますが、
是非コミックスを読んでもらいたい魅力がひとつ。
第1話でちょこっとだけ登場したキャラクターなのですが、
六郎の幼なじみの岬珠子ちゃんがとても印象的なのです。

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太眉、色黒、豊かな体型という外見的特徴と、
優しく、控えめだけど毅然とした物言いが魅力的。

能動的だけどどこか危なっかしい、お嬢様然としたセトに対し、
受動的ではあるものの言動に安定感があり、
地味な中にもキラリと光るモノがある珠子。
この対比が素晴らしいのです。

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まだ始まったばかりであり、海に関する知識も、
町での人間関係もこれからといったところ。
今後どんな風に展開していくのか、とても楽しみな作品です。


「山と食欲と私」7巻も購読しました。



山での食材採集ネタこそありませんが、
山での食事や山遊びの楽しさを教えてくれるこの作品。

今巻では、日常で沈んだ気持ちを抱えていた鮎美が、
登山と山食を通じて自分を取り戻したり、
普段の生活でスマホが手放せなくなっている青年が、
スマホ断ちのために訪れた先で登山に目覚めそうになったりと、
山の持つ効能のようなものが多く描かれていました。

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特に、最初登山を「苦しいだけ」と思っていたスマホ青年が、
その後「登山、いいかも」と思い始めているあたりに、
登山の持つ独特の魅力が表れていますね。

ただ山を登って下りる。
一見、全くの無駄に思える行動ですが、
自分一人の力だけで目標を達成することができ、
自然を感じ、自分を見つめる時間が持てる、
とても良いレジャーだと思います。

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「いそあそび」と「山と食欲と私」。
「海」と「山」という対照的な自然をテーマにした両作品ですが、
そこから感じられる自然観もかなり違っています。

「いそあそび」には、海から食材をいただくことから、
生命の輪というか、全ての命は繋がっているのだという、
自分と自然が一体となっているような感覚があります。

それに対し「山食」での自然は人と隔絶した場所であり、
そこに入る者は自分一人の力で何とかしなければいけないという、
生命の個というか、人間の孤独性を露わにしています。

同じ「自然」をテーマにした作品であっても、
様々な描き方があるということが分かります。

「いそあそび」を読めば海に行ってみたくなり、
「山食」を読めば山に登ってみたくなる。
そんな気にさせてくれる、どちらも素晴らしい作品でした。

posted by 山田工作 at 21:29| Comment(0) | コミックス2018

2018年04月03日

先輩がうざい後輩の話 + はぴはぴくるねこ

「先輩がうざい後輩の話」1巻を購読しました。



もとはツイッターにしろまんた先生がアップした漫画で、
発表からこうしてコミックスになるまでのいきさつについて、
巻末のあとがきに描いてあります。

そのあとがきに「甘々な二人組の話」とあるように、
小さくてポニテで八重歯の後輩、五十嵐双葉と、
ガタイのいい豪放磊落なおっさんな先輩、武田晴海の、
男女で先輩後輩という関係の微妙さを描いた、
読んでいてニヤニヤが止まらないラブコメ漫画です。

ピクシブなどで作品が読めるので、
未見の方はまずそちらを見てみて下さい。

主人公たちが身長差のあるデコボココンビであること、
双葉の先輩たちが恋人未満の関係であり、
女性は巨乳、男性は変人という組み合わせであることなどから、
でこぼこガーリッシュ」を何となく思い出してしまいました。

まあ「でこぼこ」の方は男女ではなく女同士の組み合わせでしたが。
また身長差のある女同士の組み合わせで思い出すのが、
故みず谷なおき先生の「ブラッディエンジェルズ」。
最近、婦警さん漫画ってあんまり見ないなあ・・・、
などと連想はとめどなく続きます。

しかし、ツイッターから始まる漫画作品が増えてきましたね。
ネットの普及により漫画を発表しやすくなったのもありますが、
漫画を作画するツールとしてのPC周りの発展も、
今の状況に大きく影響しているのでしょう。

デジタル作画ツールにより、漫画制作の環境変化が起きたこと。
自分が描きたいと思った作品を気軽に発表できるようになり、
それが人気となった場合の拡散力の大きいツイッターの存在。
新人発掘にあまり手間暇カネが掛けられない中小出版社の、
手っとり早く人気作品を出したいという思惑。

様々な理由から、今のツイッター発漫画の隆盛があるワケですが、
この状況はどれだけ続き、今後どういう風に変化していくのでしょう。
今、漫画出版を巡る歴史が転換点にあるように思え、
それをリアルタイムで見られる幸せを感じています。

「はぴはぴ くるねこ」1巻2巻も購読しました。



これまで刊行していた「くるねこ」が20巻となり、
既刊を書店店頭に置いてもらうことが難しくなってきたため、
名前を換えリニューアルでの再出発になったとのこと。

この辺のいきさつについては1巻冒頭でチラッと触れており、
商業的に漫画を出版し続けていくことの難しさが感じられます。

まあリニューアルといっても、内容は今までと変わりなく。
むしろ、1巻の最初の方で「くるねこ」出版に際しての、
ちょっとした裏話などが知ることができたり、
これまでほとんど描かれてこなかった、
ぽっちゃんとの出会いエピソードがあったりして、
これもリニューアルのおかげだなあと思ってみたりして。

しかし、ブログ発の漫画作品も少なくなりましたね。
一時期、ブログで個人的に発表されていた漫画が、
出版社により商業コミックスとして発売されるのが流行りましたが、
今ではすっかり下火となってしまいました。
ネットというメディアの変化や移り変わりの早さを実感します。

とはいえ、ブログから始まった「くるねこ」は現在も続いており、
リニューアルしてでもコミックスの発売が続いているあたり、
相変わらず人気があることが窺えます。

面白い作品であれば、発表の形態は何であれ、
多くの人に支持され続いていくことができる。
変化の時代にあっても、そういった当たり前のことは変わらない。
そういったことも実感できる、今回のリニューアルでありました。

posted by 山田工作 at 22:28| Comment(0) | コミックス2018
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