2018年01月29日

アフリカのサラリーマン 3巻 + マキとマミ

「アフリカのサラリーマン」3巻を購読しました。



アフリカの動物たちが社畜となって働く漫画も3巻目。
今巻を読んで知ったのですが、アニメ化されていたようです。
この辺の事情も含めてピクシブコミックで読むことができるので、
未見の方はまずそちらをどうぞ。

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野生動物をサラリーマン化させることで、
社畜を揶揄しているギャグ漫画なのですが、
人間でなく動物だから描ける辛辣な場面が多く、
面白くも、ちょっと切ない気持ちにもなる作品です。

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「合コンをセッティングしてもらったら、来た女子がゴリラだった」
というエピソードにおいては、
本物のゴリラを登場させることでギャグ度がアップするだけでなく、
さらにフェミ界隈からの批判を回避するという高等テクニックが。
現実の人間が登場しないことにより可能となるネタがここにはある。

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それとは逆に、動物がサラリーマンであることにより、
自由を奪われることの切なさがより強調される場面も。
動物らしいフリーダムさで不条理を鋭く突くかと思えば、
社畜らしく粛々と会社のために長時間労働に勤しんでみたりと、
なかなか思うに任せられない不自由さもありありと描かれている。

afsara03_ohashi00.jpg

辛辣な社会批判を動物ギャグというオブラートに包み、
面白く読みやすく仕上げた良作となっています。

さて、漫画自体が面白かったのはもちろんなのですが、
今巻で重要だったのが、巻末の広告ページ。
普段は広告のページなどは邪魔なだけなのですが、
今回に限ってはある作品に目が釘付け。



「マキとマミ〜上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話〜」

以前、ツイッターで見たことはあったのですが、
何回か読んだ後、追うのをやめていました。
それがpixivコミックで連載していたことも、
去年の12月にコミックスが出ていたことも露知らず。
広告を見て初めて知って、すぐさまネットで注文しました。

ツイッターでちゃんと追っていればなあと思うと同時に、
ツイッターで個人的に描かれていた漫画であっても、
こうしてコミックスになる今の状況の素晴らしさも感じています。

さて、この作品には「衰退ジャンル」という聞き慣れない言葉が。

「かつてはそれなりに人気のある作品だったものの、
 現在は公式からの情報供給が絶たれて久しく、
 それ故新規ファンの掘り起こしは困難であり、
 いつ終わるとも知れぬ緩慢な後退戦を残存兵が行っている」
そんなジャンルのファン同士である上司と部下の、
滋味溢れるファン活動の様子を描いた作品となっています。

makimami01.JPG

自分自身がマイナー志向であることと、
周囲にはオタク趣味を明らかにしていないこと、
また、終わった作品の続きを夢想する性癖があるせいか、
やたらとシンパシーを感じる漫画でした。

コミックスにはナンバリングされていませんが、
ウェブでの作品発表は続いているので、
これは「ド嬢」などのように続巻が期待できそうな感じです。
また一つ、続きが楽しみな作品に出会えることができました。

自分の情報収集の甘さは反省するばかりですが、
普段はあまり意識していなかった広告の重要さを、
改めて認識するよい機会にもなりました。

広告、超大事。

posted by 山田工作 at 22:54| Comment(0) | コミックス2018

2018年01月27日

オハヨー! 半世紀高校 1巻

新年明けましておめでとうございます。(遅いって)

ほぼ一ヶ月ぶりの更新となってしまいました。
本年もユルユルとやっていこうと思っていますので、
どうかよろしくお願いいたします。

2018年の一冊目に紹介するコミックスはこちら。

「オハヨー! 半世紀高校」1巻



「ねこたん。」以来の、久々の大橋ツヨシ作品です。
現在「モーニングtwo」で連載中で、こちらで試し読みもできます。

今回、カバーを外したコミックス本体の裏表紙に、
大橋先生からの今作品についてのコメントがありました。
(「ねこたん。」でも同じ手法で書かれていました。)

「今回は可愛らしいとか分かりやすくとか」はナシで、
いつもの大橋4コマ作品になったとのこと。

しかし、一読してみた感想としては、
エレキング」と比べればずっと分かりやすい、
シュールさやナンセンスさがかなり薄くなった、
ネタもオチも分かりやすい作品となっていました。
(今のところは)

前作「ねこたん。」は掲載誌が少年向けということから、
意図的に分かりやすい作品にしていたということでしたが、
それが今の作品にも影響しているのかもしれません。

hanseiki01_neko.jpg

また、今作品は構成上、最初の柱に必ず猫が描かれていたり、
登場する女性キャラの可愛らしさに磨きがかかっていたりと、
前作品の影響を受けていると思われる要素がいくつかあります。

hanseiki01_meichan.jpg

どのような作品を描くのか、決めるのは作者ですが、
過去に自分が描いた作品に、作者が影響を受けることもある。
そんなことを今作品を読んでいて思いました。

さて、この「半世紀高校」。
普通、学校が舞台という設定は、
ネタの幅の制限につながるものですが、
「50年生まである高校」という奇抜な設定により、
制限されるどころか、新たなネタの源泉となっています。

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若者と年輩の人が同じ学校に通っていることから、
年の差を利用したネタが作りやすいだけでなく、
「大人で高校生」という存在自体をギャグとしており、
働いている学生も多いためネタの振り幅も広いときていて、
シュールネタを入れる隙間が無い程にギャグが溢れています。

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とはいえ、そこはやはり大橋ツヨシ作品。
唐突に他作品のネタがぶっこまれていたりします。
現代の時事ネタを扱ってるかと思えば、
かなり古いオタクネタを入れてきたりするあたり、
細かいところでニヤリとさせるネタがたくさんあります。

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50学年もあるマンモス高校ということで、
登場人物の多さも相当のものなのですが、
巻末に登場人物紹介があるのでキャラを把握しやすい。
これは「エレキング」と同じで良い構成です。

hanseiki01_ensyu.jpg

唐突に遠州弁が使われるのもエレキングと一緒ですが、
今回は遠州弁講座もあるので他県の人でも安心です。
ところで遠州ってどこでしょうか。

「分かりやすさ」を意識していないとしても、
かなり「伝わりやすい」ギャグ漫画となっていた本作品。
ストレートに面白さが伝わる良作です。

posted by 山田工作 at 22:16| Comment(0) | コミックス2018
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