2017年02月11日

六道の悪女たち 2巻

「六道の悪女たち」2巻を購読しました。



待ちに待っていた一冊であります。
続巻が出るのがこんなに楽しみだった作品は久しぶりで、
待ちきれずに、思わず雑誌の方を買ってしまうほどでした。
チャンピオンを買うのは三四郎2掲載時以来です。

それほど心待ちにしていた2巻ですが、
全く期待を裏切らない、とても充実した一冊でした。

1巻が、最初の巻なので仕方ないとはいえ、
どうしても登場人物や設定の説明の多い、
やや総花的な内容になってしまったのに比べると、
2巻は1冊で一つの物語が完結しているため、
展開がスピーディで、かつ読み応えがあります。

六道たちの通う亞森高校の番長、幼田小百合を中心に話は展開し、
幼田の過去や、六道と出会い変化していく様子が、
丁寧に、コンパクトにまとめられており、
1巻を読んでいなくても十分楽しめる内容になっています。

そんな「幼田編」と言えるような2巻の中にあって、
向日葵乱奈さんの登場場面が多かったのも素晴らしい。

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2巻の帯には「第1巻 大重版!」の文字が躍っていますが、
その理由のほとんどは、1巻表紙の乱奈さんのおかげでしょう。
1巻を表紙買いした自分は、そう思って疑いませんよ。

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幼田を恐ろしい表情で見つめる乱奈さん。
「色ボケ巨乳ババァ」と幼田は挑発しましたが、
あれ待って、幼田の方が2年も年上では・・・?

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六道に褒められ喜ぶ乱奈さん。
この場面で、実は字が綺麗だということが判ったり、
他にも血液型や食べ物の好き嫌いが判明したりと、
多くの乱奈さん情報が得られたのも嬉しいポイントでした。

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「バイクが嫌い」と言う六道に微妙な表情の乱奈さん。
これが3巻への見事な布石となっていようとは・・・。

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そして、「絶対に怪我をしないで下さい」という、
六道からのお願いに、とびっきりの笑顔を見せる乱奈さん。
六道と一緒の時は、ほぼ笑顔でいる乱奈さんですが、
六道が彼女の身を案じた際は、特に良い表情をしていました。

人は誰でも、優しさを向けられれば嬉しく感じるものですが、
特に乱奈さんの、六道から受ける優しさへの反応は、
とても嬉しそうに見えます。

とにかく六道は、優しい少年です。
今回の「幼田編」が無事に収束したのは、
幼田を傷つけまいとする六道の優しさがあったからこそであり、
例えば1巻で、当初は六道のことを馬鹿にして嫌っていた波瑠也が、
タイマン後は六道とつるむようになったのも、
乱奈を傷つけまいとする優しさから、六道が根性を見せた結果でした。

この六道の「優しさ」は彼の最大の魅力であり、
同時に唯一の武器であり、パワーの源でもあります。
彼はこれまで、相手を思う優しさを原動力にして行動してきました。

しかし「優しさ」というのは一見しただけでは分かりづらく、
気弱で非力な彼では、不良からは軽く見られるだけのものです。

そこで「悪女にのみ惚れられる」という能力の正体が、
「一目見ただけでその魅力が相手に伝わる能力(悪女限定)」
だとしたらどうでしょうか。

六道の魅力は、その特殊能力が効かない男性の波瑠也でさえ、
一旦伝わってしまえば、その時から友人になれるほど強力なものです。
そんなモノが、一目見ただけで瞬時に襲ってきたとしたら、
悪女でなくても、いやむしろ悪女だからこそ、
ひとたまりもなく魅了されてしまうことでしょう。

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乱奈さんが六道と初めて出会った時、
六道は乱奈さんに手を差し伸べていました。
六道の魅力を、真正面から浴びせかけられた乱奈さんが、
以後、六道にぞっこん(死語)になるのも当然のことです。

まあ、六道の能力や乱奈さんの反応などは、
あくまで想像に過ぎません。
ですが、今回本編の中ではっきりしたのは、
六道自身は、この能力に対して後ろめたさがあるということです。

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今回の「幼田編」は、人間関係が強く意識されたエピソードでした。
自分の欲望のために人の思いを利用し、操ろうとした人物は退場し、
相手の気持ちを一番大事に考え、その人らしく生きられるよう、
身体を張って頑張った六道は、幼田を救うことができました。

人の気持ちをコントロールするような力には抵抗感を覚え、
人のために行動することにためらいのない六道だからこそ、
たどり着けたフィナーレだったように思えます。

ひょっとしたら、六道の身につけた「悪女が惚れる」能力は、
六道だからこそ発揮できる、他の人間では到底無理な、
彼の大きな優しさこそが重要なのではないかと感じた次第です。


ところで、「幼田編」についての紹介なのに、
ちっとも幼田さんが出てこないじゃないかコラァ、
という方もおられるかもしれません。

あいにく当方はロリコンではございませんので、
幼田さんの魅力を正しく伝えられる自信がありません。
ここは一つ、別の場所で真性の方が紹介してくれることを、
切に期待したいところでございます。

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posted by 山田工作 at 13:16| Comment(0) | コミックス2017