2016年11月25日

波よ聞いてくれ 3巻

「波よ聞いてくれ」3巻を購読しました。



沙村広明先生による日常系シュールギャグ漫画であり、
ラジオと北海道をネタの中心に据えた本作品。

試し読みが出来る公式サイトがありますので、
未見の方はまずはそちらをご覧になるのが宜しいかと。

これまでのお話は、主人公の鼓田ミナレ嬢と、
彼女の金を持ち逃げした元彼の光雄の関係を中心に描かれ、
この件については今巻冒頭でほぼ収束しました。

その後、ミナレのアパートを巡るゴタゴタがあったのですが、
同じアパートの別室に住む男性の名前が
「沖進次」

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という、どこかで見たことのあるような人物。
きっと沙村作品では眼鏡を掛け黒髪で言動が不審な人物は、
皆この名前になるきまりがあるのでしょう。

まあそれはそれとして、3巻目にしてやっと、
ミナレがラジオのパーソナリティのような仕事をしています。
ラジオの仕事もやりつつカレー屋でのバイトも続けており、
ラジオ局とカレー屋、そして自宅だったり他人の部屋だったり、
とにかく出ずっぱりだったミナレさん。
主人公だから当然と言えば当然なのです。

が。

今巻に関しては、間違いなく南波瑞穂嬢が主人公。
これは目次ページ隣りの、この巻最初の扉ページが、
この彼女の一枚絵であることからも明らかです。

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南波瑞穂。

ミナレが関わるFM局「藻岩山ラジオ」(MRS)のAD
見た目に可愛らしい彼女ですが、
かなり強引な流れで自宅に転がり込んできたミナレを、
厭な顔一つせず受け入れたばかりか、
食事の世話をしたり、ラジオについて色々教えたりと、
とても優しい心根の持ち主でもあります。

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今巻では、ミナレと一緒に取材に赴く際に巫女の衣装を着たり、
作品内でラジオについて詳しく語られる重要な場面では、
女子高生時代の彼女がセーラー服で登場したりと、
彼女の魅力を様々な面からアピール。

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コミックスのカバーを外した本表紙と裏表紙に、
彼女が授業で取ったノートが再現されているあたり、
いかに今巻が彼女に焦点を当てているかが分かります。

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MRSの人気パーソナリティである茅代さんに向ける、
全ての感情を殺したような暗い眼差しからは、
ただ単にカワイくて優しい女性というだけでなく、
「女」としての情念が強く感じられたりして、
そんな風に色んな姿を見せてくれた彼女は、
本当に魅力的でありました。

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一度は部屋を出ていったミナレが再度戻った時も、
全くこだわりなく笑顔で迎えてくれた瑞穂ちゃん。
ミナレでなくとも心底惚れてしまうのは仕方ないかと。

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破天荒で自爆傾向の強いミナレと、
慈母の如く穏やかな瑞穂ちゃんは正にベストコンビ。

ラジオのことなど全く知らずに飛び込んできたミナレ。

ラジオの世界に憧れ、目指し、努力して辿りついた瑞穂。

全く違う性格で、全く違う人生を歩んできた二人が、
素晴らしいコンビネーションを発揮しているこの作品。

きっと今後も色々と楽しませてくれることでしょう。
posted by 山田工作 at 19:54| Comment(0) | コミックス2016
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