2016年09月30日

3月のライオン 12巻

「3月のライオン」12巻を購読しました。



連載開始当初からずっと面白く評価も高い作品ですが、
今巻の帯には「アニメ化」「実写化」の文字が踊り、
漫画の枠を越えて広く認知されるようになってきました。
今後、原作である「漫画」がより多くの人に読まれ、
漫画の良さが多くの人に伝われば良いなあと思います。

さて、本作品には桐山零という主人公がいますが、
彼をメインに据えたエピソードとは別に、
脇役が主役になるショートストーリーが頻繁に登場します。

今までも、桐山が親しくしている川本家の三姉妹や、
桐山のライバルである二階堂など棋士の面々、
孤児である桐山が身を寄せていた幸田家の人々など、
様々な登場人物たちが主役として描かれており、
それぞれがキャラクターを掘り下げられ、
そのエピソードと本編が上手く絡まり合うことで、
物語全体に陰影を与え、深みを持たせています。

中でも好きなエピソードは、
桐山と二階堂と新人王のタイトルを賭けて戦った山崎順慶の、
華やかではない棋士の生き様を描いたエピソードと、
桐山が身を寄せていた幸田家の主婦、幸田の妻のエピソード。

どちらも、才気溢れる天才棋士たちではなく、
その傍らにいる人々を描いている点と、
そういった人たちの悩みや日常が描かれていることで、
読んでいてとても親近感の湧くエピソードであり、
より作品に対して共感することができる内容でした。

他にも印象深いエピソードは多く、どれも好きなのですが、
今巻では、それらとはまた一風変わったお話が一つ。

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二階堂の愛犬、エリザベスを通じて、二階堂の日常や、
二階堂家の様子や家族構成などが紹介されました。

こういう動物の擬人化エピソードは意外でしたが、
ペットの立場でお話が展開することで、
単調になることなく家庭での生活の様子を伝え、
そこにおかしさや楽しさを加えて、とても読みやすくなっていました。

こういう工夫、アイディアはとても良いですね。
動物が人間のように考え、喋るのはヘンだと言う向きもあるでしょうが、
個人的にはアリだと思いますし、この作品の作風には合っていると思います。
今後は、川本家の猫たちが主役のエピソードにも期待です。

今巻は全体に明るい、みんながシアワセなお話が多かったのですが、
そんな中で一点、とても不安なことがあります。

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桐山の仕事にくっついて九州に行った川本三姉妹。
そこでの彼女たちの様子はとても生き生きとしていました。

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中でも長女あかりの美しさは際立っていましたし、
次女ひなちゃんも、とても可愛かったのです。

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ひなちゃんは何と、水着姿まで披露。
高校一年生女子らしい、健康的なスレンダーボディです。

しかし、この痩躯が今、危機に瀕しているのです。

何故か?

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・・・どうにもこの姉妹、食い気が強い。

以前も甘味処で食べ過ぎてえらいことになっていましたし、
あかりは食べ過ぎのせいで仕事用の服が着られなくなったりすることも。

今回は二人でそうめんを6束も食べ、
お腹を膨らませて動けなくなっておりました。

姉妹ですので、当然体質は似ていることでしょう。
このままではひなちゃんもあかり同様、
デブ ぽっちゃりボディへ一直線の可能性が。

いやまあ、ぽっちゃりさんは大好きですが、
そこはそれ、せっかくの三姉妹ですし、
出来ればスリムとグラマラスの棲み分けとか、ねえ?

叶姉妹も良いですが、ピンクレディーもまた良いものです。
似たもの姉妹であっても何の問題もありませんが、
ここはひなちゃんには、スレンダーボディを大切にして頂きたい。

ひなちゃんの今後の体型の推移から、目が離せないのであります。
posted by 山田工作 at 23:18| Comment(2) | コミックス2016

2016年09月20日

青春しょんぼりクラブ 13巻

「青春しょんぼりクラブ」13巻を購読しました。



前巻にて衆人環視の公開告白ショーを行い、
晴れて付き合うこととなった、にまと隠岐島。
それと平行して、依子と日御崎の関係も精算されたため、
これで物語も終わりかな、と思っていたのですが、
無事続いており、こうして新巻も出ました。

この作品の登場人物たちは好きなキャラばかりなので、
彼ら彼女らの様子が今後も読めるのは嬉しい限りです。

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中でも、にまと依子の仲が戻ったのが何より嬉しい。
二人の関係がギクシャクしていたここ数巻は、
読んでいてつらいものがありました。

二人が仲睦まじくわちゃわちゃと会話をして、
ヒトの恋愛に首を突っ込んでいく様子こそが、
この作品の一番の魅力だと思っているので、
そういうシーンがまた増えればいいなあと期待しています。

公開告白を行ったことによって、
にまへの隠岐島ファンからの風当たりが強まっており、
にまと隠岐島の恋愛は前途多難な様子。
そこに、にまの従兄弟の海潮くんというキャラが登場し、
にまと隠岐島の両者に絡んでの複雑な恋愛模様が、
今後の物語の中心となりそうな展開です。

またそれ以外にも、香菜と津和野の今後の進展具合や、
一旦白紙となった依子と日御崎の関係の変化など、
にまの周辺の人たちについても興味は尽きず。

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隠岐島のファンたちから攻撃を受けるにまと、
かつては自分たちも同じようなことをしていたのに、
今はにまを助けるようになった荘原先輩たち。
こういった、話の進行により変化する人間関係も、
「しょんぼり」を読む上での楽しみの一つ。

今巻の頭で主役を張った琴引妹の恋の行方は?

麗亜や荘原さんの今後はどうなるのか?

副会長と一畑についてのお話もまた読みたいなあ。

アニ研部長は、まあ今後も雑な扱いで。

まだまだ読みたいエピソードがたくさんです。

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にま×依子も良いですが、
にま×香菜もまた良い。
恋愛だけでなく、女同士の友情もまた見どころ。

好きなカップリングが多過ぎて困る、
贅沢な悩みの尽きない作品です。
posted by 山田工作 at 20:05| Comment(2) | コミックス2016

2016年09月12日

ねこたん。3巻

「ねこたん。」3巻を購読しました。



猫の探偵物語、これにて終了であります。
3巻で終了というのはとても残念なのですが、、
作品が終了に至った事情や、漫画業界の現状などについて、
カバー内の本裏表紙に大橋先生のコメントが書かれているので、
少しでも興味のある方には是非読んで頂きたいトコロ。

ねこたん。」は少年誌に掲載される作品ということで、
エレキング」などで見られたシュールさ全開ギャグは控えて、
子供向けに、分かりやすさを第一に描いたとのことでしたが、
結果はあまり芳しくなかったようです。

ですが、自分としては今までの大橋先生の作品の中で、
この「ねこたん。」は一番好きな作品になりました。

子供向けに、今までよりはシュールさを抑えてはいるものの、
他の四コマ漫画に比べれば、まだまだシュールな作風です。
街中に普通にお相撲さんが歩いていたり、
唐突にプロレス技が炸裂したりと、
十分大橋ワールドを展開させています。

その上で、猫が探偵をしているというファンタジー設定と、
子供や女子学生たち、外見が普通っぽい大人たちという、
これまで大橋ワールドではあまり見られなかったキャラたちの、
わりと普通に生活をしている様子とが合わさって、
今までの作品の中で一番「ありそうで無い」世界観を作り上げています。

「エレキング」のようにシュールさが前面に出ていると、
その世界はとても遠く、全くの別世界にしか感じられません。
しかし「ねこたん。」の世界は、一見普通の人たちがいることで、
猫や動物たちが喋っていることが普通のことのように感じられ、
読んでいて、自分もその世界に混ざりたいと思う、
そんな世界が描かれていました。

この「ねこたん。」の世界観を一番体現していたのは、
豚なのにパンダのフリをしていた、トントンというキャラでしょう。

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一般的にあまり人気のない動物である豚が、
ちやほやされたいが為にパンダの着ぐるみを着て生活するという、
ある意味とても人間くさい行動をしていて、
しかもそれを周りの誰も気付かないという優しい世界。
このシュールさと可愛さの塩梅こそが「ねこたん。」の魅力です。

また、3巻で活躍が目立っていた野良猫さんも良い味を出していました。
猫という立場で世界を俯瞰し、達観しているようであり、
それでも色々と欲もあり、好奇心も旺盛で、でも面倒くさがり。
猫ということに上手く甘えて、でもわがままではなく、
控えめであり、困っている人には優しく接する。

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そんな大人に、私はなりたい。
そんな風に思えるキャラでした。
まあ、どう考えても自分の方が年上なワケですが。

自分が猫好き動物好きなので、
様々な動物が登場するのも好きなポイントでした。
いっそこれを機会に、動物中心のギャグ漫画などいかがでしょうか。

まあ何であれ、「ねこたん。」という作品は、
今後に繋がる一つのステップになったのだと思います。
そう遠くないうちに発表されるであろう、
次なる大橋ワールドを楽しみにしています。
posted by 山田工作 at 19:40| Comment(0) | コミックス2016

2016年09月08日

つまさきおとしと私 2巻

「つまさきおとしと私」2巻を購読しました。



妖怪「つまさきおとし」の大活躍漫画、
もしくは、妖怪と少女の交流を描くハートフルコメディ、
ここに終了であります。

お話については前巻について書いたとおりなのですが、
今巻を読んでいて気が付いたのは
読者の共感度の高い作品だったなあ、ということでした。

としくんこと「つまさきおとし」につま先を切られる人たちは、
皆が何か社会に対して遠慮があるというか、とても小市民的で、
日常で生じるちょっとした「生き辛さ」を表現しています。

その一つ一つが「あるある」と思えるようなことばかりで、
それに対する咲やとしくんのやりとりについても、
それが肯定であっても否定であっても結構納得ができるあたり、
いかに今の世の中が生き辛さに溢れているかを示しており、
そのことを多くの読者が共通認識できたのではないかと考えます。

また、姿が見えないことを良いことに人のつま先を切るとしくんが、
存在の非常識さの割に、常識的な思考と日常感覚を併せ持っていたり、
そのとしくんを徹底的に追い詰めていく咲にしても、
異常な狂気と、その中にある優しさや人見知りという弱さなど、
どこかに共感できる部分が必ずあり、そういったところが、
この作品の面白さの基盤になっていたように思います。

数あるエピソードの中でも特に共感できたのが、
1巻の、ファストフードで飲食後のトレイが片づけ辛い問題と、
2巻での、散髪時に寝たふりをしてしまう問題。

こういう「あー、分かる分かる」と感じるお話を読むと、
作者のツナミノユウ先生に対して親近感を感じるだけでなく、
この作品を読んで楽しんでいる他の人たちに対しても、
不思議な連帯感が感じられ、この皆と楽しみを共有できる感じが、
漫画の楽しみと共に味わえるという、希有な作品でありました。

2巻で終わってしまうのはとても残念なのですが、
作品が終わって残念な理由が、実はもう一つありまして。

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2巻から登場した、咲の担任教師である、
桐杉府かづ芽先生。
彼女がもう見れないということが、残念でなりません。

かづ芽先生自身は「としくん」が見えないという状況の中で、
奇行が目立ち周囲から浮いている咲に対して、
教育者として何か出来るはずと一生懸命働きかけ、
無視されたり、激しく反抗されたりしながらも、
遂には咲が、ほんの少しながらも心を開いたあたり、
彼女の器の大きさが伺えます。

またかづ芽先生の特徴としては、身長が大きいというのもあり、
2巻のキャラクタープロフィールでは、
それがコンプレックスであると書かれています。

身長が高く、それがちょっと引け目になっている。
そういう女性キャラ、好きですね。

富士山さんは思春期」の富士山牧央や、
SKET DANCE」の 森下小麻ちゃん、
パーツのぱ」の天戸勇さんなど、
これまでに紹介したことのある長身キャラは結構います。
そして彼女たちはもれなく、体が大きいだけでなく、
女性として、人としての器の大きく、
そしてまあ、他の部分も色々と大きい、
とても魅力的なキャラでした。

かづ芽先生はその辺もコンプレックスなのか、
常にボレロを羽織っていて、ちょっと分かりにくいのですが、
作中に1カットだけ、それと伺い知れるコマがあります。

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また、コミックスには収録されていませんが、
ツナミノユウ先生のツイッターに上げられていたイラストや、
pixivにアップされているイラストを見れば、
その魅力は一目瞭然。

ワタシが残念に思う理由、お分かり頂けましたでしょうか?

ツナミノユウ先生におかれましては、次回作では、
この点、抜かりなきようご配慮願いたい次第であります。
posted by 山田工作 at 22:35| Comment(0) | コミックス2016