2015年12月31日

ONE PIECE 80巻

「ONE PIECE」80巻を購読しました。



前巻にてドフラミンゴ一味との戦いは終わり、
今巻は次のエピソードへと進む前の、幕間のお話。
この、戦いの終わった後の一時の平和な時間というのは、
ワンピースの魅力の一つでもあります。

戦闘シーンの迫力ある描写とは違い、
登場人物たちが表情豊かであることや、
モブたちまで丁寧に描かれた街の描写などで、
その世界の生活観まで伝わってくるところなど、
細かい部分まで読むことが出来るのが何より楽しいのです。

また、この幕間において、過去と未来に関係する、
色んなキャラが登場し、様々な情報が得られるのも重要。

今巻では、バギーが七武海として登場したり、
「サイファーポール”イージス”ゼロ」という名で、
ロブ・ルッチらしき人物が出てきたりしました。

バギーはまあアレとして、
ロブ・ルッチに関しては、本編でルフィに敗れた後、
扉絵シリーズにおいては、海軍を敵に回していました。
そんな彼が、海軍に復帰しているばかりか、
サイファーポールのトップクラスに就任しているとは。
この辺については、是非何らかの説明が欲しいところです。

また情報源としては、コミックス派のお楽しみの一つである、
「質問コーナー」があり、これもとても嬉しいところ。
今巻でも、サボとコアラの革命軍でのこれまでについてや、
レベッカがキュロスを手当てしていたことなど、
ボーっと読んでいたら分からなかったことが書いてあり、
ここを読むことで、とてもお得な気分になれます。

これにより、コミックスを買うことの意義がグッと高まるので、
コミックスを買う読者にも、売る出版社にも、
そしてお話を描く尾田先生にとっても、多くのことが伝えることが出来る、
みんなが得する良いシステムですね。

さて、今巻で一番印象に残ったシーンはこちら。

op80_sengoku.jpg

センゴクとトラファルガー・ローが、
「コラさん」ことロシナンテについて語る中で発せられたこの言葉。

受けた愛に理由などつけるな

とても良い言葉だと思います。

自分が困っている時、誰かに助けられたとして、
何故助けてくれたのだろうと、わざわざ考えないことが多いでしょう。
またそれとは逆に、誰かが困っている姿を見て、
何の気なしに手助けすることは、誰にだってあることでしょう。

そういう意識の働きを大切にすることが大事なんだと、
センゴクのこの台詞は伝えたがっているように感じました。

今回の「ドフラミンゴ編」は、間違いなくローが主人公でした。
そのローが自分を確立するための重要な人物がロシナンテでしたが、
彼の持つ優しさが「愛情」というかたちでローに注がれることにより、
ローが救われたばかりでなく、結果的にはドレスローザという国をも救いました。

「ONE PIECE」は少年向けの、浪漫溢れる冒険物語ですが、
「優しさ」を基本に据える、愛の物語でもあります。

不幸な人、可哀相な人に対しては常に手を貸し、
世の中の理不尽さ、凶悪さを打ち倒していく。

その姿は力強さに溢れていますが、
動き出すきっかけを作るのは優しい気持ちからです。

誰かが誰かに優しくなることで世界は変わる。

だから優しさを、
自分の内から自然に湧き出るその気持ちを大切にして欲しい。
そういう感じのメッセージを、自分は受け取りました。

愛は地球を救う、です。
posted by 山田工作 at 18:21| Comment(0) | コミックス2015

2015年12月22日

歳末講談社祭り

今回は講談社のコミックス3冊をご紹介。
とは云え、どれも有名作品ですのでアッサリ目で。

「大砲とスタンプ」5巻



架空の戦場を舞台にした物語も5巻目。
表紙に登場するキャラも5人となって賑やかですが、
巻数とキャラ数が一緒なことに今更ながらに気がつきました。
遅い・・・。

戦争のろくでもなさをこれでもかと描く作品ですが、
可愛らしい絵柄で描かれているのと、
タイトルも危険な香りが全くしないため、
かなりトラップ度が高いコミックスとなっています。

まあこういう罠に引っかかって、
世の不条理を学ぶのも良い機会だということで。

収録されている話の一番最後、
ラジオのパーソナリティネタなどは、
純真で夢見がちな青少年たちの夢を壊し、
目を覚まさせるのに丁度良いのではないでしょうか。


「オールラウンダー廻」18巻



全日本選手権。
女子の部が終わり、次は男子の部決勝。
廻と喬の、因縁の対決となります。

ああー、何だかこれが最後の戦いで、
最終回が近そうな雰囲気です。
まあ20巻近くも続いていますし、しょうが無いのか。

予想が外れることを祈るばかりです。


「勇午 Final」3巻<完> (KCデラックス イブニング)



こちらは最終巻。
勇午」シリーズもこれにてオシマイなわけですが、
最後を飾るにしては、スケールの大きさのわりには駆け足過ぎて、
何だかよく判らないうちに終わってしまった感じがします。

当初から3巻で終わる予定だったなら仕方の無いことですが、
1巻の販売実績から来る結末なのだとしたら、残念でなりません。

イブニングでの連載期間はアフタヌーンよりも長かったのですが、
自分としてはアフタヌーンでの勇午にくらべて、
イブニング版は正直、あまり印象に残りませんでした。

まあ、最後のシリーズにおいて、
イゼル・デミレル中尉という、
素晴らしいキャラを登場させてくれたことで、
万事オッケーということにしておきましょう。

原作の真刈信二先生にしても他に作品を書いていますし、
作画の赤名修先生についても、この本の巻末にて、
月刊ヤングマガジンでの新作の予告がありましたので、
今後はそれらの作品に注目しましょうか。
posted by 山田工作 at 19:18| Comment(0) | コミックス2015

2015年12月15日

乙嫁語り 8巻

「乙嫁語り」8巻を購読しました。



表紙を飾るはパリヤさん。
2巻から登場していたキャラですが、
8巻にしてやっとお話の主役となりました。

とはいえ、性格的にかなり難物な女性ですので、
果たして彼女は無事「乙嫁」となれるのでしょうか?
本人も読者も不安たっぷりです。

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8巻収録最終話の第五十一話にしてこの有様。

立派な女性となるために、やや空回り気味に奮闘し、
頑張ったり落ち込んだりするパリヤがとても魅力的で、
そんな姿を堪能することができる一冊となっています。

ところで、8巻の最初の一話は、
前巻から引き続いての「姉妹妻編」となっています。
コミックス刊行の都合でこういう編集となったのでしょうが、
これにより、ちょっとした比較がしやすくなっています。

姉妹妻編は、作者の森薫先生が自身で言われている通り、
意図的にキャラの描き方を変えてあります。
このことについては読者の間でも賛否両論ありましたが、
パリヤ編となって、以前のタッチに戻りました。

それを喜ぶ人も多く、自分もその内の一人ではありますが、
同じ巻に違う画風の話が収まっているのを見て、
それほど違和感が無いものだなあとも感じました。

同じ作者が描いているのですから当然と言えば当然なのですが、
最初に姉妹妻編を見たとき感じた強い違和感は、
この8巻からはあまり感じられません。

多少慣れたからかな?とも思いますが、そういうこととは別に、
この絵柄の違いが、物語の世界が変わったことを示していて、
それぞれが別の世界を描いているのだと考えると、
そもそも違和感などなかったのだと思えてきます。

例えば、姉妹妻編の最後となる第四十四話のタイトルバックは、
アニスとシーリーン、二人の美人妻が花に囲まれる様子を、
見開きで、幻想的に描いています。

それに対し、パリヤ編の始まりとなった四十五話では、
みんな揃っての食事の風景が、見開きで緻密に描かれています。

この二つの絵を比べた時、描き方の違い以上に、
姉妹妻編が、それ以外のお話の時とは全く違う、
夢の国のお話だったのだということを、
イメージとして強調しているように感じられます。

姉妹妻編は、それまでの「乙嫁語り」とは違い、
豪華な宮殿で何不自由無く暮らす女性が主人公であり、
大地の中で日々の生活を送る女性たちとは一線を画した、
華やかな世界を描いたものでした。

この世界観を表す際に、通常の絵柄と違いをもたせることで、
より一層、世界の違いを際だたせる効果があったのだと思います。

四十四話の、幻想的な夜のシーンを以って夢の国の話は終わり、
四十五話の、みんな揃って地べたの上で食事を摂るシーンによって、
「乙嫁語り」の中の日常空間へと、物語は戻ってきました。

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夢のような時間は終わり、
現実が始まったのです。

otoyome08_pari00.jpg

うーん、現実は厳しいものです。

それにしても、相変わらずのスゴイ描き込みです。
先ほどの食事のシーンもそうですが、
見開きいっぱいに刺繍が飾られているシーンや、
アミルとカルルクが遠乗りに行くシーンなど、
思わず見入ってしまう絵ばかりです。

また緻密な描き込みだけでなく、
例えば先の食事シーンでは、何家族も一緒に食べているのに、
男性と女性ではきっぱりと座る所が分かれていたり、
レンガ作りのシーンがあったり、見たことも無い算盤が登場したりと、
異文化の生活の様子がしっかり細かく描写されていて、
そういった部分も見どころとして楽しむことができます。

巻末の描き下ろしオマケ漫画も素晴らしく、
読み応え十分、圧巻の出来の今巻でした。
posted by 山田工作 at 19:57| Comment(0) | コミックス2015

2015年12月10日

ねこたん。 2巻

「ねこたん。」2巻を購読しました。



ネット通販での画像には無いのですが、
今巻の帯には猫の写真がプリントされており、
大橋つよし先生の愛猫とのこと。
ほうほう、大橋先生も猫飼いでしたか。
とてもきれいな、ハチワレ柄の猫ちゃんです。

さて、1巻の発売から約半年。
月刊誌で連載する4コマ作品と考えると、
かなり早いペースで刊行されました。
まあ、こうして新刊が読めるのは嬉しい限りです。

内容については1巻とほぼ変わらず、
猫を主役にした可愛らしいギャグ漫画となっています。
ただ2巻目になって、1本完結型のネタ4コマが増え、
ネタの内容も不条理モノっぽい感じのものが出てきて、
いつもの大橋ツヨシっぽさが頭をもたげているような・・・?

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それでも、子供を前面に出した軽いギャグや、
動物ネタやアットホームなネタも多いので、
シロウトさんでも安心して読めるのは1巻と変わらず。

猫好きな方にもそうでない方にも、
多くの方に読んで頂きたい作品です。
posted by 山田工作 at 19:13| Comment(0) | コミックス2015

2015年12月06日

監獄学園 19巻 + 攻殻機動隊 S.A.C. 〜The Luaghing Man〜 3巻

「監獄学園」19巻を購読しました。



表紙イラストは、何と子供姿の別当リサさん。
これは、何か彼女の過去に触れるエピソードがあるな!?
と思い読んでみたら、やはりありました。

まあ、子供時代のリサについての描写は、
ほんの数コマしかなかったワケですが、
とても可愛らしい姿が見られたので良しとします。

むしろ重要だったのが、以前からずっと気になっていた、
何故リサが生徒会長のケイトに忠誠を誓っているのか、
その理由が分かる過去のエピソードが描かれたことです。

いつかどこかで描かれるだろうとは思っていましたが、
ひょっとしたらスルーされてしまうのでは?
という不安も無くはなかったので、安心しました。

このエピソードが披露されたのが、リサVS花という、
熱い女の戦いの場面で挿入されたのも印象深いですね。
「監獄学園」が、男子生徒VS女子生徒の構図だったのも今は昔。
現在では女同士の戦いに主題が移っているのを象徴しているように見えます。

現時点における対立軸としては、
裏生徒会長栗原万理VS生徒会長竹ノ宮ケイトという、
学園の覇権争いが、まず一番大きなものとしてあります。
今巻でのリサVS花は、その一環としての戦いであり、
前哨戦的なものだと言えるでしょう。

それ以外に、裏生徒会VS生徒会を象徴するものとして、
アンドレを巡る、白木芽衣子VS別当リサという副会長対決もあります。
元々は「S」な芽衣子に心服していた「M」のアンドレですが、
心が壊れてしまった現在では、すっかりリサに飼い馴らされています。

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人馬一体というか、これって、シレーヌとカイム・・・

ただ、この戦いは正直、生徒会抗争とは直接関係がありません。
この戦いで一番重要なのはリサのプライドであり、
アンドレを賭けた女同士の戦いであるといえます。

そして女同士の戦いと云う点で、今巻で一気に注目度が上がってきたのが、
キヨシを巡る、花ちゃんと千代ちゃんの戦いです。

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キヨシのことを案じる千代ちゃんと、
それに対しイラつきを感じる花ちゃん。

千代ちゃんのキヨシに対する感情は「優しさ」でしかなく、
花ちゃんのキヨシへの想いも、花自身良くわかっていません。
今のところはうっすらとしたものですが、しかし間違いなく、
二人の間には、キヨシを中心とした気持ちのぶつかり合いが発生しました。

常識破りなこの作品で、まっとうな恋愛が見られるとは思いませんが、
ラブコメ好きな自分としては、この対立には期待してしまいますね。

騎馬戦の主役を巡る、杏子とケーキさんの戦いは、
何となくウヤムヤで終わってしまいましたが、
この二人だってこれで終わりということは無いでしょう。

様々に繰り広げられる女の戦いに、
今後も期待したいところです。


もう一冊、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX ~The Laughing Man~」3巻も購読。



これまではトグサを中心に展開されてきた「笑い男」シリーズですが、
ここにきてやっと、草薙素子が本格的に動き出しました。

物語も事件の核心に迫る展開となってきており、
早く続きが読みたいところなのですが、
最終巻となる4巻は2016年秋発売予定とのこと。
ほぼ一年後・・・

まあ、気長に待つこととしましょうか・・・
posted by 山田工作 at 19:35| Comment(2) | コミックス2015